街道を歩く二つの影。
一人はスラリと伸びた長い足に、手には小さなカバンと細みのステッキ。
整った顔立ちは人形の様であったが、ところどころハネのある癖毛がどこか、だらし無い印象を持たせる。
彼の名はトキという。
一人は隣と比較して圧倒的に小さな身長と背には身長の倍以上ある大きなリュックサック。手にはヴァイオリンケースを持っていた。
赤いふちの眼鏡にベリーショートのヘアスタイルは一見少年を印象させるが実際は少女である。
彼女の名前をプリステアという。
二人の目の前には城の大きな門があった。
街道を歩く二つの影。
一人はスラリと伸びた長い足に、手には小さなカバンと細みのステッキ。
整った顔立ちは人形の様であったが、ところどころハネのある癖毛がどこか、だらし無い印象を持たせる。
彼の名はトキという。
一人は隣と比較して圧倒的に小さな身長と背には身長の倍以上ある大きなリュックサック。手にはヴァイオリンケースを持っていた。
赤いふちの眼鏡にベリーショートのヘアスタイルは一見少年を印象させるが実際は少女である。
彼女の名前をプリステアという。
二人の目の前には城の大きな門があった。
さて、プリステアさん。日が高いうちに宿を探すとしましょう
そうね。街に着いても野宿なんて考えられないし。ってか、久しぶりに山賊に脅える事なく眠れそうね
そうですね。山賊も脅える事なく今日は眠れそうですね―――
プリステアはチラリと、トキを見る。
トキは最上級の笑顔で言葉を続ける―――
―――貴女に脅えずに―――
ガツンっ!と大きな音が響くとトキは股間をおさえて地面に倒れていた。
プ・・・プリステアさん。ヴァイオリンがメガヒットなんですけど
知ってる
楽器は粗末にしちゃいけませんよ
それなら私に粗末にさせない気遣いをしてください
はぁ・・・そうですね・・・ん?
トキの目に、門に飾られたレリーフにある紋章が見えた。
そうです。こんな物語りを知ってますか?
股間をおさえて倒れたまま真顔で話を始めないでよ
おっと。これは失礼
トキはスッと立ち上がり、服に着いた汚れをパタパタと叩き話し始めた。
この話しは、ある王国に伝わる物語りでね。7歳の少年と竜の物語りなんだ