〜楽しい純文学作品を見つけてみよう!! Part4 上〜

ねえ、どうしてこの連載って不定期更新なの?

あのなぁ……最初からメタ発言の飛ばすのだお前は!

どうしてなの?

あれだよ。作者は某なろうとか電子書籍勢とは違って、毎日更新する概念がないんだよ。他にも原稿抱えているしね。

お疲れさまッーーースwwwwww

お前、クソ煽ってんだろ……

煽り芸

芸じゃないよ! 作者はヒーコラ言ってんだよ! 研究論文で!

作者註 マジです。

後、偏頭痛持ちでよく起き上がれなくなるし

註2 マジです。

後はグータラだから

註3 マジで……ゲフンゲフン

で、今日は文学全集の中で読みやすい作品とを探すということで……

せや。じゃあ、文学全集取って

やだ

……なぜよ?

芥川賞全集で両髪埋まってるから

下ろせよ! 素直に!

せやな

せやなじゃないよ全く……

これ、三十巻近くあるじゃないですか

重いよ

お前の髪は一体どうなっているのだよ……

トップシーーィクレットです

ネタが使われた⁉︎

他人のネタはNOです

イエス

キリスト

二段構えはいらねえぞ! くだらねえ事してねえでさっさと説明するわ

はい、どうぞ

あのな……それで、一巻から説明していくか。

その昭和文学全集(小学館刊行)たるものは何巻出ているのですか?

三十五巻+別巻一冊。

多いですね……

全て読めとは言わねえよ。

図書館などにあるのでしょうか?

あるね。ブックオフなんかでも見かける。赤い表紙に金が散りばめられていて、わかりやすいよ。全集コーナーには間違いなくある。学校にもあるだろう

なるほど

今時の輩のどタマでは読めねえものもあるし。じゃあ、上中下に分けて語ったら、書評に移ろう

ぶっちゃけ、書評の作品探すより文学の上部さらう方が楽です

作者、てめー、メタ発言するな。で、第一巻は谷崎潤一郎、芥川龍之介、永井荷風、佐藤春夫……はっきり言って、文豪の作品を楽しみたいのなら勧めるが……

みんな文豪だね

谷崎潤一郎の春琴抄、芦刈、癇癪老人日記、芥川龍之介の河童、大導寺信輔の半生、歯車、永井荷風の濹東綺譚、踊り子、佐藤春夫の晶子曼荼羅の名作から、武州公秘話、玄鶴山房、三つのなぜ、勲章、兼好と長明と……などそれなりに珍しい作品も入っているのが特徴だな。この全集は

だけど

名文と面白さはまるっきり別ですからね。はい。てか、ここにあげた人は評価なされてるし、普通に手に入るから、わざわざ言う必要もない。次。

はい

第二巻は島崎藤村、徳田秋声、泉鏡花と正宗白鳥。藤村は夜明け前一作のみ、徳田秋声はあまり有名な作品はない。泉鏡花も違う本の方が出来がいいし……てか、鏡花は評判の割には面白さは別だから

まあ、めいこいクラスタのオナホだから

あのなあ!

正宗白鳥はなんと今年シリーズが連作で入っている。あと、戦災者の悲しみと遺作のリー兄さん。それに自然主義盛衰史……

今年シリーズ?

この紹介終わったらあげるがね。一言でいえば、親父の死を扱った今年の春、母親の死を扱った今年の夏、そして弟の死を扱った今年の秋、と正宗白鳥の代表作だな

なるほど……てか、死を書いちゃうって

書いちゃうんだよこの人。虚無的だから

二巻はそんな感じ?

せやな。次の第三巻に行こう

お願いします

第三巻は志賀直哉、武者小路実篤、里見弴という白樺派になぜか宇野浩二が収録されている

宇野浩二って芥川賞でボロカスけなすというアレ?

アレ言うな。まあ、宇野さんは……志賀直哉なんかと面識あったからな

なるほど

志賀直哉は大作、暗夜行路に戦後の名作、灰色の月、蝕まれた友情にエッセイが入っている。武者小路実篤は友情など入っていなくて、歴史物が多いなあ。里見弴は多情仏心は無くて、極楽とんぼをはじめとした晩年の秀作が収録されている。宇野浩二はバランスよく、枯れ木のある風景から思い川まで……

面白さは?

今の人には難しいだろうなあ。強いて言えば武者小路実篤くらいか。里見弴なんか文体独特でね。極楽とんぼは、ネタが面白い、ハーレム男の一生だが……その文体についていけるか

やはり明治人の文体は独特と……

そういうこと

次に行こう

四巻は柳田国男、折口信夫、萩原朔太郎、宮沢賢治、高村光太郎、斎藤茂吉、高浜虚子、久保田万太郎、幸田露伴、と民俗学者、詩人、歌人、俳人、小説家と並んでいるが特に特筆するものはない

ないwww

今の馬鹿どもの連中に学術論文なんか読ませたって面白くねえだろう。久保田万太郎がまあ、市井のスケッチをしたような作品書いている川……多分、久保田万太郎は俳人扱いで入れられたな。萩原朔太郎や宮沢賢治は言うまでもないね。次に行こう

早いwww

仕方ねぇだろ。紹介するもんがないのだから。五巻は川端康成、横光利一、岡本かの子、太宰治……新感覚になぜか太宰治が引っ付いている

太宰治っておかしくね?

ここに入れるべきではないね

まあまあ……

川端康成は伊豆の踊子から弓浦市まで。雪国なども入っている。全てではないが。後、珍しいので横光利一の葬儀で読んだ弔辞。

そんなもんまで入れるのか……

横光利一は……忘れられているが一時は川端康成以上に人気があって、日輪、蠅、春は馬車に乗って、上海がある。岡本かの子は岡本太郎の母ちゃんで……一応佳作揃いかな。忘れられているけどね

芸術は

爆発ダァァァァ!

うるさいよ。太宰治は戦前戦後満遍なくあるが、太宰治なんか紹介しなくていいだろう

じゃあ、次!

六巻……ちぐはぐやなあ

どうしたの?

室生犀星と堀辰雄という詩人的な人と、中野重治、佐多稲子のプロレタリアが混じっている

ワロタwww

室生犀星は評論とあにいもうと、それに本業の詩が入っている。堀辰雄は……風立ちぬと菜穂子、それに佳作と晩年の作品が入っている

アレ勃ちぬ

やめなさいよ!

あれ、よく許可取れたよね

それな。中野重治は左派で鳴らした作家だが忘れられている。代表作の村の家と評論、詩が満遍なく。佐多稲子は代表作のキャラメル工業から、私の東京地図、灰色の午後など、戦前戦後の作品が……

プロレタリアってどうなんですか?

主義主張を瞑れば、意外に面白いものもある

次行こー

七巻も……雑多やなあ。多分、一冊にまとめられない人をまとめたのだろう。梶井基次郎、牧野信一、中島敦、嘉村礒多、内田百間、中勘助、広津和郎、滝井孝作、網野菊、丸岡明、森茉莉……所属や活躍年代は皆、バラバラ

掻い摘んでよろしく

梶井基次郎はゴリラ顏の作家で有名だろう。結核で苦しみながら名作を残した。この中では檸檬、城のある町にて、蒼穹、桜の樹の下には、のんきな患者を含めて短編があるが……これは青空文庫で読めるからなあ

ああ、著作権が

牧野信一も然り。この人は自殺をした。早く死んだ梶井基次郎と比べ、忘れ去られている。僕も読んだことはあるが少し厳しい。中島敦は山月記と光と風と夢、名人伝など佳作が七本。言うまでもないね

その声は……

なんでパロディーやろうとするんすかねえ……

てへぺ

いわせねーよ!

……次に行こう。嘉村礒多は私小説作家で破滅的な人生を歩んだ人で……代表作、崖の下をはじめに何作も破滅的な作品が出ている。内田百間は言うまでもないね。小説より随筆の方が面白いという稀有な作家。ここでは、旅順入城式、サラサーテの盤という秀作と、特別阿房列車、日没閉門という人気作品が入っている

内田百間は根強いですね。すごいコアなファンがいると……

まあ、麻薬みてえなもんだから。そして、中勘助。内田百間と並ぶ漱石門下の一人。銀の匙で一世風靡して、不朽の名作にしたが、ここでは出ていない。悪く言うと、影の薄い作品だな。ある意味、貴重だが

銀の匙って、灘高校の危機を救った作品ですよね?

あー、有名だよね。それ。銀の匙をじっくり読んで、成績上げたって……次に行こう。広津和郎は広津柳浪って作家の息子。ここではあまり面白い作品は出ていない。つま扱いだ。この人は戦後の大事件の一つ、松川事件を暴いた、正義の作家だ。この人の作品は回顧録と評論に尽きる

広津和郎はもっと知られるべきなのにね

全くだ。馬鹿どもが多いから困る。滝井孝作は芥川龍之介のち、志賀直哉門下。芥川賞の選考委員を四十年以上勤めた。ここに出ている作品は……佳作であるけど、有名作品ではないね

そもそも、滝井孝作なんて忘れられてんじゃん

まあな……そして、網野菊も同じく、志賀直哉の女流作家。この中に入っている『一期一会』は可憐で情緒豊かで、冷静な目が働く美しい作品。これは早めに論じるかね……

残り二人は?

丸岡明は忘れられている。生きものの記録って作品が収録されているが、これは二回芥川賞の候補作品だったはず。森茉莉は森鷗外の長女

えっ!

えっ……ってなんやねん。贅沢貧乏と数作収録されている。第七巻終わり

長い

長いじゃねえぞ! こちとらも流したいんじゃ!

流しゃいいじゃん

お前、しらっと変なこと考えたろ?

イイエ。カンガエテマセン

全く……次の第八巻は女流ばかりやな。これはまとまりがある。まず、白寿まで生きた野上弥生子。秀吉と利休は時代小説的で面白い。少し難しいが推せるな。宮本百合子は左派系。忘れられている。この中の作品はその秀作。林芙美子は放浪記で有名だな。この中では放浪記の一部と浮雲と数編が収録されている

濃厚ですねえ

せやなあ。平林たい子……随分鳴らした女傑だが、名作がない。宮本百合子と同じか。名前ばかりで作品がないと。壺井栄は二十四の瞳一本槍。これは昭和の名作だろう。幸田文は露伴の娘。流れる、黒い裾の二作。おとうとはない。終わり

掻い摘みすぎwwwwww

女流作家はなあ。僕、あまり得意ではないのだよ

まあまあ……次に移りましょうよ

九巻。小林秀雄、中村光夫、河上徹太郎、山本健吉。みんな評論家。中村光夫が少し小説を書いている程度。どうせ、僕みたいなタイプじゃないと理解しようがないから、飛ばす

ファーーーーwwwwww

フミ、どんだけ笑うねん……次の十巻は……井伏鱒二、宇野千代、永井龍男に井上靖か……また微妙な選択やな

なんか一人だけ戦後派が……

そうなんだよなぁ……。井伏は山椒魚、さざなみ軍記、黒い雨と代表作が。永井龍男は一個、青梅雨、コチャバンバ行きまで円熟期の作品が出ているな。永井龍男は菊池寛の右腕で長い間、役員生活をしていた人だ

宇野千代はコジコジで有名になったよね

ああ。コジコジの親である宇宙という存在を忘れちゃって、う、ちゅう、と連呼していたら、宇野千代と荒井注の間の子ではないかってネタね。まあ、それだけ宇野千代ってのは愛に生き、恋に生きた人なんだな。この中では、色ざんげ、おはん、幸福などの名作揃いだね。井上靖は本覚坊以外は有名作とまではいかないなあ……

次は?

疲れたよ……

頑張れ♡頑張れ♡

某ライフさんのネタはやめろ。十一巻は尾崎一雄、石川達三、丹羽文雄、伊藤整……これはある程度、まとまっているな。尾崎一雄と石川達三は芥川賞の時にいった。尾崎は暢気眼鏡他、虫のいろいろ、すみっこ、鎌倉の人、など短編揃いだね。石川達三は蒼氓、日陰の村、生きている兵隊などの問題作揃いだ

丹羽文雄は?

鮎、贅肉という純文学的な作品に海戦の戦記物、厭がらせの年齢などの中間小説だな。伊藤整は……チャタレイ裁判で有名だが作品の方はこの三人に比べて地味だ。小説、評論と……

急足ですね

スタミナ切れるわ……

じゃあ、三分の一、次の十二巻で休憩しましょう

そうか。次の十二巻も。まとまりねえなあ。坂口安吾、舟橋聖一、高見順、円地文子……無頼なら無頼でまとめろよ

坂口安吾は言うまでもなく?

初期の風博士から白痴、堕落論まであるな。桜の森の満開の下、とか。舟橋聖一は花の生涯が有名すぎるせいか、ここに出ている作品は……。高見順は左派で鳴らした人だが、ここの収録は有名なものが多いな。故旧忘れ得べき、如何なる星の下に……円地文子は上田万年という国文学者の娘で、源氏物語の翻訳で有名。今の瀬戸内寂聴に大きな影響を与えたが……ふーむ。ここにある作品はあまり推せないなあ……おしまいっ

お疲れ様です

しんどいわー

はよ書評やらんの?

本の目安もつかぬ連中に本教えたってしょうがないだろう

あー、なるほど

ちょうど時間になりにけり、ですわ

純文学のミカタ!! 〜楽しい純文学作品を見つけてみよう!! Part4 上〜

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