填緒

何だここは……いまにもこの眼が浄化されてしまいそうだ

 

填緒

眼帯を押さえて、痛い子である

悠雅

もすこし分かりやすく話せないのかい君は……では、遠慮なく

悠雅

見回しつつ進もうか

頴果

ええと……せっかく会頭さんに御呼ばれしたのでいくつかお聞きしてもいいですか?

頴果

とりあえず、席には座るよ

填緒

これが私のスタイルだ、何人たりとも邪魔などさせない。……失礼する

填緒

席に座るよー

悠雅

黒歴史を量産するスタイルか、成程。…そうだな、何か聞こうか


アグレット

答えられるかぎりのことを答えるつもりではいるよ。というか寧ろ何でも来い! だね、質問どうぞ

アグレット

三人にお茶をいれながら

頴果

では、一つ目。と、いってもそんな固いものでもないですが、普段の学校の様子ってどうですか?


邪神様

リグレットってもう一人の僕だよな

アグレット

そうだね、大体そんなかんじ

悠雅

ああ、そうだな。…普段の学校の様子は、知っておきたいです


アグレット

普段の学校の様子かぁ……身構えるほどのものではないよ、普段は普通の学校となんら変わりはない。明るい学校生活というイメージそのままだよ


填緒

…………

 

填緒

黙ってお茶飲んでるよ

邪神様

まあ精霊に関する授業が幾らか、というかかなりめり込まれている以外は一般と変わらないね

邪神様

レベルは高いが

悠雅

……明るい学校生活ですかー

頴果

では、次に紅薔薇会と白百合会の関係がどんなものか知りたいです

頴果

今回は完全な説明回みたいだね。そうしている本人が言うのもなんだけど

アグレット

紅薔薇と白百合は正規の生徒会同士、権力争いを行っているライバル関係にある。僕はそんなに権力やら取り決めやらは興味ないんだけど、昔っから変われてないからここらは仕方がないね。伝統だもの

悠雅

伝統か。……正規の、ということは非正規も……あるんですか?



アグレット

今は見かけることは少ないね。でもあるにはあるし、やる気さえあれば新設も可能だよ

填緒

………確か、入学式だと……

 

填緒

なんか薔薇の方だけムキになってたなーみたいな


アグレット

あー……今のところ白百合のほうが優勢らしいからね、焦ってるんじゃないかな

悠雅

なるほど……


填緒

無様……

頴果

なるほどなるほど……では次の質問。この二つの生徒会の方向性は完全に真逆みたいにパンフレットに書いてあったんですけど、詳しく教えてもらってもいいですか?

邪神様

紅薔薇はなぁ

邪神様

戦闘向上だから白百合のが親しみやすいって事もあるんだわな

頴果

まぁ、体質的にというか精霊との相性で紅薔薇を選んでいる人もいるかもですけどね

アグレット

紅薔薇は……たしか、戦闘技術の向上を目標にしているらしいよ。精霊とのリンク向上もたしか手を出していたはずだ。……彼女たちは戦争でもするつもりなのかな

邪神様

尚目標は会頭が掲げている訳で矢代が戦力を強化したがっている

邪神様

矢代は昔は白百合向きの人間だったが、二年前のとある事件から変わってしまったようだ

悠雅

戦闘技術の向上……か戦闘好きとかそういう気質の奴なら選びそうだな……

邪神様

矢代には妹がいて現在入院中。二年前のある精霊事件が発端となりアグレットもその事を知っている

邪神様

発端が狂精霊と呼ばれる暴走した精霊による事件。精霊の力の強大さに巻き込まれた

邪神様

その場に居合わせた矢代は妹を守る事が出来ずに……妹は脚が動かなくなると同時、精霊との繋がりが不安定になり機関に入れられている

アグレット

おおう……とりあえずその事件に関しては今は伏せますわ

邪神様

その割には入学式の暴走で冷静ってかネタに走っていた矢代である

第三話「優雅なお茶会」Ⅱ

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