タキ

おお、
屋上は結構風があるんだね。

ミヤ

……

タキ

私はフェンス周りを調べるから、
貯水槽の方をお願い。

ミヤ

え、ええ……

タキ

どうしたの?

ミヤ

わ……私……その、
実は高所恐怖症で……

タキ

えっ……

タキ

じゃあ今までは屋上を
どう調べてたの?

ミヤ

ええと……
今までのあなたに……

ミヤ

ごめんなさい……

タキ

いいよいいよ、仕方ないことだから。
じゃ、そこで待っててくれる?

ミヤ

ええ……

タキ

フェンスの方は何もないか……
貯水槽にのぼろう。

タキ

一応信用したとはいえ
高宮 雅にも気を配っておかないと。
理科室の椅子、試させれば
良かったかな……

タキ

……あ、

タキ

またテニスボール……が
溝に挟まってる?

タキ

これじゃ見つからないわけだ……

タキ

……?

◎ 2 )

タキ

これは……文字?

タキ

ボールを取り出したところに
書きつけてある……
なるほど……

タキ

『◎ 2 )』……
これはいったい……

タキ

戻ったよ。
テニスボールと落書きがあった。

ミヤ

あ、ありがとう……
落書き……?

タキ

うん。
『◎ 2 )』って……
貯水槽の、ボールが挟まってた
ところの下に黒い塗料で。

ミヤ

なるほど……
今後そういうところに
気をつけていかないとダメね。

タキ

そうだね。
あんまり時間もないし、
気を引き締めていこう。

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