古代日本は消えた幻のクニ邪馬台国に秘匿された鏡、アマテライザー。
神秘の鏡の力に導かれた記憶を失った青年テルヒコ(海照彦)は人々を守るべく
突如としてその力を体現させた日神(にっしん)へと創聖(そうせい)し
迫りくる闇よりの使者(マガツカミ)を打ち祓うのだった。
失踪中の祖父大善の残した古文書など手がかりをもとに行動を開始したテルヒコは
自らの失われた記憶を探し人々を闇の巨大組織クロウの手より護るため
地域のNPO法人地方創生プロジェクトを運営する女性、ひなたと共に
表向き(ジャスティオージ/ひなた命名)というご当地ヒーローを名乗り
そのイベント事業の影に隠れ戦うことになる。
鏡のほかに存在していた剣(リューグレイザ―)、勾玉(サクヤイザー)という
三神器を手にする戦士、リョウとハナという仲間を得たテルヒコは
忽然と彼らの前に現れる卑弥呼と、鏡に封じられた謎の女神、ユタカ(アマテラスに関する力を持つ2人の女性)
らの声に呼ばれ、次々と現れるマガツカミたちと無軌道なバトルを展開してゆくのだった。
青年は自らのうちに眠るパワーと闘いの先に何を見るのか-。
この小説は、その謎の真相を密かに書き綴ったものである。
~主なキャラクター~
(本編に登場)
テルヒコ(本作の主人公/日神ジャスティオージ)熱い激情、心を燃やし戦う記憶喪失の青年。外見年齢推定20代中盤。
太陽の神、アマテラスの力を持つ。(彼個人の立ち位置はスサノヲなどに近い)
鏡の力で本能的に闇を察知し、人類の闇がある限り存在するマガツカミと永遠ともいえる時の中で戦い続ける。
弥生、平安、戦国、昭和、令和と様々な時代(老化せず)変わらぬ容姿で現れ戦いの中様々な人々と出会ってゆく。
かなり一本気でストイックなところがある青年で話題や流行に疎い、子供からオジン臭い趣味といわれるなど
天然なところもある。現代にて学生時代は剣道部に所属した。
その正体は邪馬台国の戦火の中命を落とした亡国の王子でもある。
(魏志倭人伝に登場する卑弥呼の弟・補佐的立ち位置)
当時ユタカを守り切れなかったことが彼の中でおおきなトラウマとなっている。
単体でも強い霊力を持ち、邪悪を祓う言霊を祭祀用の古代剣に宿し戦う戦士でもある。
ユタカ(ヒロイン/麗神タチバナ)アマテライザーを通し現れる女神。テルヒコにその日神の力を与える。
本作最大の謎とも言える存在。男勝りで気丈(クール)な面があり、邪神に畏怖されるほどの力を持つが
子供っぽく繊細な面もあり本質は情が深い人物。
敵の台詞から(封印された女神、マガツヒノカミ/アマテラスの荒魂)だと称されることもあった。
石上(冥王イブキとなる)テルヒコの祖父大善のかつての親友。もと大日本帝国陸軍の歩兵連隊所属。
家に伝わる名刀、天狼丸を愛用する。戦後人類に絶望、魔界に魂を売ったものの一人として
日本を裏で支配する組織クロウ、工作員部隊のリーダーとして暗躍する。
カラスのような黒づくめにペストマスクをかぶり癖のある言動をする。
番組後半では黄泉の国の主九頭龍と契約し冥王イブキとなってオージと
死闘を繰り広げたライバルでもある。
九尾の狐 本作最凶の敵ともいえる存在。本小説では性別不詳の少年、甲三に化け行動する。
様々な時代において陰から人々を己の意のままに操り世界を混乱に
陥れてきた。彼が滅ぼした邪馬台国もその一つであり、テルヒコからは相当な怒りを買っている。
闇の陰陽道を統べる尋常ならざる力の持ち主で、常に周囲を嘲笑いその心は冷血な悪魔のそれである。
人としてのライバルである石上とはちがい霊術という側面でテルヒコの仇である。
卑弥呼 邪馬台国の女王。テルヒコに(火野琴美)という偽名を使い本編第1話でアマテライザーを託した。
大善 テルヒコ(海照彦)の実の祖父。考古学者でもあり、神道にもその造形は深い。穏やかで寡黙な学者肌で
戦時中は衛生兵として戦争に参加していた。宮崎県の大学で教授をやっており、当時のテルヒコら友人たちを
自らの考古学サークルに招き入れ、全国各地を研究し古代の真相を解明すべく研究していた。
実家は日奉神社という神社であり、海家は(古代邪馬台国)の子孫にあたる。アマテライザーは戦前まで
神社の宝であり、別系統の同族である石上率いる陰陽連特務機関カラス会(のちの組織クロウ)に命を狙われる。
(番外編に登場)
リョウ(水神ジャスティオージ)リューグレイザ―(剣)のちからにより蒼きオージへ創聖する、凄腕ダンサーの青年。
神話の神海幸・山幸の力を持つ。某韓流アイドルグループとコラボするなど有名な人物であり国内でも彼のファンは多い。
兄リュウが改良を加えたシステムである青のオージの力を短期間で引き出し、さっそうと現れて驚異的スピードと機動力で敵を撃沈させる。
水のようにどこかつかみどころがない人物で飄々とした楽天家、明るい自由人のような節があるが
初対面の人物の本質を見抜けるなど時折核心をつく発言をする。
大の特撮ヒーローファンであり性格からなにまで正反対であるテルヒコのよき「相棒」としてクロウと戦った。
ハナ(姫神サクヤ)コノハナサクヤ姫を祀る宮崎の恒久神社の末裔である少女(小学5年生)。
代々神社の少女にそのパワーを与えてきたサクヤの力が宿る勾玉(サクヤイザー)の加護を受けており、
サクヤの神話通り、火山の如き威力を持つガトリング砲フローランチャーによる
援護射撃、小柄な体躯を生かした忍者のような隠密戦を得意とする。
ダンスにおいてはリョウの教え子でご当地アイドルをやっている。
周囲によく諫められることもある無邪気な年相応の少女であるが、かなり現実的な思考も持ち合わせており
テルヒコとリョウを兄のように慕っている。テルヒコには戦いに加わることを心配されているが
強気な性格とその素質により数多くの危難を乗り越えてきた。
ひなたと共にテルヒコの世話を焼き心配するなど結構しっかりしている。