勤務していくにつれて
いろいろなお客さんに接するにつれて
自分が行っている接客は
講習で受けたもの、一般的な健全店の
マッサージフローであることは間違いないものでしたが
だんだんと接客することが怖くなってきました

自分が、大事と考えて向上させようと思っていた
マッサージの技術、リラックス、癒し、
優しさ、雰囲気、ホスピタリティ、…等ではなく
【お触り】、あわよくば【それ以上】
お客さんはそれらが目的で来ている、
そのことに気がついたからです
(純粋に健全な施術を楽しみに来ている
お客さんもいるとは思いますが)

この日も初めましてのお客さん
一目私を見て、すごく好み、気に入った、
と褒めてくれました
あまりの喜びようと興奮に、私が驚いて
しまうほどでした

指名のお礼をしっかりと伝えて
施術に入ろうというところでお客さんが
起き上がってきて
「ちょっと、ちょっと」と手を伸ばしてきました

一瞬のことでした
すごい力で衣装は下に下げられ
上の下着もホックを外され
抱きついてきました
あまりに驚き過ぎて声も出ませんでした

お客さんは
「幸せ」「ごめんね」と繰り返し言い
大袈裟ではなく、まるで天国にいるかの
ような笑顔で幸せに浸っているようでした

「本当に好み」
「外で会いたい」
「本気」
いろいろと謝罪を織り交ぜながら私の体を
触り、興奮しながらずっと口説いていました

やめて欲しかった

やめてと言えなかった

これだけ興奮している、すごい力の男性に
きっぱりと拒否姿勢を示したらどうなるか
分からなさ過ぎて、ただ不快と恐怖で頭が
真っ白になりました

それ以上のことはありませんでしたが
私の対応は間違っていました
しっかりと意思表示をすべきでした

私が遵守すべきと思っていた接客フローは
この日、全く意味のないものなんだと
思い知らされました

勤務店1での新人期間③

facebook twitter
pagetop