そういえばミヤちゃん、
電話して正門を開けてもらったって
言ってたけど、誰に開けてもらったの?
……わからないわ。
電話に出た人に開けてもらったから。
先生かも知れないし、用務員さんかも
しれない。
そっか。
じゃあしょうがないね。
気を取り直して人を探そう。
まだ行ってないのはプールの方かな?
そうね。
ついでだし外を回りきりましょう。
ここはさすがに鍵かかってるね。
中も調べられたらいいんだけど……
うーん、後回しにしよっか。
……ええ。
?
どうしたの、ミヤちゃん。
……いえ、何でもないのよ。
鍵は職員室にあるんでしたっけ?
うん。
じゃあ、一旦鍵を取りに行こっか。
ふう。
二階とはいえキツいなあ……
……あら?
ん?
あれ……
貸し棚に鍵が全然かかってない。
誰かが持っていってるのかな……
変ね……
残っているのは……
視聴覚室と屋上。
じゃあ、ちょうど同じ階だし
視聴覚室に行ってみよっか。
……
うーん、
人はいないみたいね。
じゃあ次の部屋に……
……待ってよ。
ミヤちゃんはおかしいと思わないの?
えっ……
今、私がドアを開けたんだよ。
鍵は職員室にあったのに。
今はミヤちゃんが持ってるのに!
……!
これは絶対おかしいよ。
どこの鍵も開いてて、でも
プールだけが締まってた……
……あっ!
もしかしたら、中に人がいるから
入れないように鍵をかけてるのかも
知れない!
プールに戻ろう……!
え、ええ……
ごめんねミヤちゃん、
ここは鍵をかけてくれる?
あとで調べるように。
わかったわ。
これでよし。
ありがとう、じゃあ急ごう!
ええ!
……