タキ

そういえばミヤちゃん、
電話して正門を開けてもらったって
言ってたけど、誰に開けてもらったの?

ミヤ

……わからないわ。
電話に出た人に開けてもらったから。
先生かも知れないし、用務員さんかも
しれない。

タキ

そっか。
じゃあしょうがないね。

タキ

気を取り直して人を探そう。
まだ行ってないのはプールの方かな?

ミヤ

そうね。
ついでだし外を回りきりましょう。

タキ

ここはさすがに鍵かかってるね。
中も調べられたらいいんだけど……

タキ

うーん、後回しにしよっか。

ミヤ

……ええ。

タキ


どうしたの、ミヤちゃん。

ミヤ

……いえ、何でもないのよ。
鍵は職員室にあるんでしたっけ?

タキ

うん。
じゃあ、一旦鍵を取りに行こっか。

タキ

ふう。
二階とはいえキツいなあ……

ミヤ

……あら?

タキ

ん?

タキ

あれ……
貸し棚に鍵が全然かかってない。
誰かが持っていってるのかな……

ミヤ

変ね……

ミヤ

残っているのは……
視聴覚室と屋上。

タキ

じゃあ、ちょうど同じ階だし
視聴覚室に行ってみよっか。

タキ

……

ミヤ

うーん、
人はいないみたいね。

ミヤ

じゃあ次の部屋に……

タキ

……待ってよ。
ミヤちゃんはおかしいと思わないの?

ミヤ

えっ……

タキ

今、私がドアを開けたんだよ。

タキ

鍵は職員室にあったのに。
今はミヤちゃんが持ってるのに!

ミヤ

……!

タキ

これは絶対おかしいよ。
どこの鍵も開いてて、でも
プールだけが締まってた……

タキ

……あっ!

タキ

もしかしたら、中に人がいるから
入れないように鍵をかけてるのかも
知れない!

タキ

プールに戻ろう……!

ミヤ

え、ええ……

タキ

ごめんねミヤちゃん、
ここは鍵をかけてくれる?
あとで調べるように。

ミヤ

わかったわ。

タキ

これでよし。
ありがとう、じゃあ急ごう!

ミヤ

ええ!

ミヤ

……

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