レイ

わぁ〜、こんなところもあるんですね〜!

レイ

……………………

レイ

大丈夫でしょうか、カズマさん……

レイ

……ふふ、自分が心配するのは筋違いすぎますね

レイ

きっと、自分のせいで思い悩んでいるでしょうし

レイ

…………

レイ

あの双子……シュウヤ君とアサヒ君は〜、今日は何をして遊ぶんでしょうか〜

レイ

そうですね〜、自分の予想では〜……

レイ

今日はユヅキさんと一緒に〜、遊んでいるのでしょうか〜

レイ

それじゃあ〜、ソウスケは今〜……

レイ

ふふ〜、カズマさんを心配したセナさんと一緒にいたりして〜

レイ

…………たまには

レイ

たまには、こうして静かな時間を過ごすのも大切ですよね

なぜ生きる?

レイ

あはは、そんなの分かるわけないですよ

レイ

生まれたから、生きる

レイ

生きたいから、生きる

レイ

いずれ死ぬから、生きる

レイ

……死にたいから、生きる

レイ

生きる理由なんて、人それぞれなんです。「あの人がああだから」とか「その人がそうだから」とか、どうだって良いんです

レイ

分からないんですよ、どうせ

レイ

……分からないんです

レイ

誰かの考え方や心の在り方なんて、いくら言葉を重ねても……結局、分かり合えないんですよ

レイ

自分と他人は違う、当たり前のことです

レイ

当たり前のことなんですよ

レイ

……だけど

なぜ、死なない?
なぜ、生きようとする?

どうして、そんなことを言うんですか……?

レイ

だけど……

レイ

自分を否定せずに、"分かって"欲しかったんです

……ですから、何度も言っているように今日はゆっくり休みたいんです

セナ

でも、カズマさん……

明日のゲームには、ちゃんと参加します。参加するために、今は静かに過ごしたいんです

ソウスケ

……ガキの言いたいことも分かる。だが、セナが本気で心配をしていることも、分かって欲しい

……分かって、欲しい…………?

分かりませんよ、そんなの!!

セナ

ぴゃっ……!?

どうせ俺達は他人なんです!!たまたま偶然、ここに誘拐されただけの、赤の他人なんですよ!

それなのに、「分かって欲しい」?そんなのできるわけない!!

自分自身でさえも、分からないのに!!

ソウスケ

…………

っ……すみません、言い過ぎました

とにかく、今日は一人にしてください。明日からは、ちゃんといつも通りに戻りますから……

セナ

カズマ、さん……

…………本当にごめんなさい。それじゃあ、おやすみなさい

セナ

…………私

ソウスケ

おい、セナ

セナ

はっ……!

セナ

あ、あーえぇっと、私がうっかりカズマさんを怒らせちゃったみたいです!!

セナ

そうですよね、私みたいな他人が……首を突っ込んじゃ、いけませんでした

ソウスケ

おい

セナ

ソウスケさんは怒られ損でしたね!私が悪いのに、なんだか代わりに怒られちゃって……

ソウスケ

その辺のことは良いから、話を聞け

セナ

あ、えっと……ごめんなさい

ソウスケ

…………

ソウスケ

……家まで送る

セナ

へ?

ソウスケ

家まで送る、って言ってんだよ。一応、夜道を女性一人で帰らせるわけにはいかないだろ

セナ

でも……ソウスケさんに、ご迷惑をかけてしまいます

ソウスケ

迷惑じゃないから、問題ない。それに……

ソウスケ

セナ、お前のことが知りたい

セナ

……はい???

ソウスケ

偶然とは言え、俺達は今は同じ境遇の仲間みたいなもんだ

ソウスケ

仲間を分かろうとして、何が悪い?

セナ

セナ

……ありがとうございます、ソウスケさん

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