ハア......
まただ、私今中井 伊予<なかいで いよ>は、この狭苦しい薄暗いトイレの中で
一人苦闘している。
ハア......
まただ、私今中井 伊予<なかいで いよ>は、この狭苦しい薄暗いトイレの中で
一人苦闘している。
クソ!もう2週間か......
改めてそうなのだと思う。
この前政府主催パーティ会場のトイレで2時間きばって出た以来、この私の中にオーバーステイしているやっかいな住人は今だ立ち去ろうとしない。
ただ、私はきばれない。
何故なら私の体は、長年の不摂生が祟って身長150センチに体重100キロ超えの状態が長く続き、両足が大きく湾曲していまっている。
そして両足を支える膝の軟骨は磨り減り、殆ど膝が曲がらない状態。
だから歩くたびに激痛が走る。正直トイレに座って気張るのもつらい位痛い......
でも決して車椅子は使おうとは思わない。ダイエットなど絶対しない!
それは私の誇りであり、意地でもあった。
だがその誇りの代償の為、私は1日20錠近く痛み止めを飲み続けなくてはならない。もちろん医者の処方など守ってなどはいない。
もはや子供の頃にたべたラムネ感覚で痛み止めを水もなしにボリボリだべている状態の事もある。
やっとの思いでトイレから出たところ一人の男が目の前に立っていた。
あっ社長やっと出て来た!どうです?ウンコ出ました?
こっこの野郎!
目の前に現れたのは冴えない中年の男。頭はてっぺんが禿げ上がり、顔はニセモノの志村けんみたいな顔してる私の部下の一人。名前は小森 訓
私はこの女性に対して礼儀を知らない無作法な畜生以下に震えるほどの怒りが湧き上がっていた。
いっ
いっ?ああそうか!いっぱい出たんすね!
コンマ0.000001.私はほぼ無意識に目の前にいる蛆虫以下に、正拳突きを顔面に食らわせていた。
いっぺん死ね!!
そう言うと私は倒れた産廃以下のゴミに蹴りを入れ事務所に戻った。