サヴァラン ブリュレ

さあ、調教部屋の前までやってきたね。どうする?

イツシマ ツナグ

聞き耳

アストル インカローズ

の後にSAN値チェック案件がないか覗く

サヴァラン ブリュレ

テンプレートだね!それじゃ、ロールして!

イツミ セイジ
聞き耳50→30成功

サヴァラン ブリュレ

何も聞こえないということがわかるね。人の気配はないよ

アストル インカローズ

開けるぞ…

サヴァラン ブリュレ

覗き見るだけだと、薄暗くて鉄臭い部屋だってことしかわからないね。

アストル インカローズ

先に入る。ドアには財布を挟んで置く

サヴァラン ブリュレ

それじゃあ…その前に、湊平の腕を、拍真が掴んでくるね

ホシキリ ソウヘイ

拍真…?どうした?

シノガマ ハクマ

いや、いやだ、ここは、ここはいやだ…!

シルフ タナイスト

そう言って、がたがた震えてるな。

アルセ ユエ

ああ…そりゃそうですよね…

イツシマ ツナグ

また待つか

アストル インカローズ

でも、この中にSAN値30を放り込みたくないと言うのが本音だ

アルセ ユエ

うーん…でもこれ絶対SAN値チェック避けられないと思うんですよね…

イツシマ ツナグ

待機組は、世時か笑ってことになるか…

アストル インカローズ

………いや、2人は拍真と待っててくれ。僕一人で行く

アルセ ユエ

ふえぇ!?

イツシマ ツナグ

それは危ないだろう!?中で自殺系の発狂したら…!!

アストル インカローズ

何かあったら叫ぶ…これから何があるかわからないんだ…下手をしたら、また神格が来る可能性もある。その時のために、なるべく温存しておいてくれないか?

アルセ ユエ

でも…!!

アストル インカローズ

友人が2人も廃人になって帰ってきたら…蘭も普通では済まされないと思うが?

サヴァラン ブリュレ

うーん…そうだね。人格は歪むかもね

アルセ ユエ

………それは…

イツシマ ツナグ

……ずるいぜ、アストル…

アストル インカローズ

それに….メタい話、シナリオの尺的にそろそろ2回目の狩人奇襲が来てもおかしくない

サヴァラン ブリュレ

久々のメタ推理…!

アストル インカローズ

そっちでも、何かあったら叫んでくれ…飛んでいく

イツシマ ツナグ

……分かった。頼んだぞ、湊平

アルセ ユエ

不甲斐ないです…

アストル インカローズ

ああ、任せておけ

アストル インカローズ

KP、湊平一人で部屋に入る。

サヴァラン ブリュレ

OK。それじゃあ、中の描写をするよ

サヴァラン ブリュレ

部屋の中はうす暗く、中央にいすがぽつんと置かれており、その椅子には拘束するためのベルトなどが装着されているね。その隣には聖杯のような置物が置いてあるよ。

ホシキリ ソウヘイ

拷問部屋じゃないか…!オーナー…絶対に許さない…!!

サヴァラン ブリュレ

いい感じでオーナーにヘイトが溜まってるなぁ…

サヴァラン ブリュレ

さて、まずは何をする?

アストル インカローズ

椅子に目星

サヴァラン ブリュレ

OK

ホシキリ ソウヘイ
目星60→36成功

サヴァラン ブリュレ

醜悪なデザインのベルトが転がっているってだけで、目に付くものは特になかったね

アストル インカローズ

空振りか…聖杯はどうだ?

サヴァラン ブリュレ

ロールどうぞ

ホシキリ ソウヘイ
目星60→14成功

サヴァラン ブリュレ

聖杯の中には何も入っていない、ということが分かったね

アストル インカローズ

何かを入れろってことか…?でも何を…

サヴァラン ブリュレ

もう少し、あたりを調べてみたらどうかな?ヒントがあるかもよ

アストル インカローズ

…お前は優しいのか厳しいのか、分からないな

サヴァラン ブリュレ

何のことかな?

アストル インカローズ

部屋全体に目星

ホシキリ ソウヘイ
目星60→50成功

サヴァラン ブリュレ

なら君は、文字が書かれたプレートを見つけることが出来るね。内容は次の通り

幸せな夢の材料を聖杯へ

アストル インカローズ

幸せな夢の材料……

サヴァラン ブリュレ

さて、これはどっちなのかって悩んで決めるシーンだ…ソロプレイはちょっときついと思ーー

アストル インカローズ

マッチか

サヴァラン ブリュレ

リアルアイデアが高すぎるんだよなぁ…

アストル インカローズ

マッチは…確か世時が持ってたな…貰いに一旦戻る

サヴァラン ブリュレ

OK、普通に受け取れるね

アストル インカローズ

絶対に部屋の中を覗くなと念を押して戻る

イツシマ ツナグ

ええー、そんなこと言われたら見たくなっちゃーー

アストル インカローズ

ここに使い勝手のいいメリケンサックがあってな

イツシマ ツナグ

続けて、どうぞ

アストル インカローズ

KP、戻って聖杯にマッチを入れる

サヴァラン ブリュレ

了解!それじゃあ、マッチは問題なく聖杯の中に入れられたね。するとーー

サヴァラン ブリュレ

聖杯に赤い炎がめらめらと輝きはじめ、この部屋で起きた惨劇が、湊平の頭の中に流れ込んでくるよ。前半は、数々の拷問に近い調教が動物たちに行われている光景…しかし後半は、なぜかそれが人間へと変わっているね

ホシキリ ソウヘイ

っ…!!

サヴァラン ブリュレ

そこには拍真の姿もあり、彼は何かしらの薬品を飲まされた後、意識を失ってしまったよ。

ホシキリ ソウヘイ

……

サヴァラン ブリュレ

さあ、恐ろしい光景を見てしまった湊平は、1/1D3のSAN値チェックだよ!

ホシキリ ソウヘイ
SAN69→12成功
減少値1
69→68

アストル インカローズ

……一人で来てよかった…

サヴァラン ブリュレ

さて、恐ろしい光景が過ぎ去ると、聖杯の中から『コロン』という音がするよ

アストル インカローズ

?確認するぞ

サヴァラン ブリュレ

中には、銀の鍵と、メモが1枚入っているね

アストル インカローズ

出口の鍵か…!……メモの内容は、合流してから見る。戻るぞ

サヴァラン ブリュレ

OK!んじゃ、その前に…湊平、聞き耳を振ってくれるかな?

アストル インカローズ

っ!きたか…!!

ホシキリ ソウヘイ
聞き耳25→24成功

サヴァラン ブリュレ

おお!なんか調子いいね!!

アストル インカローズ

狩人か!?

サヴァラン ブリュレ

扉の外から、足音が聞こえるね…!どうする!!

アストル インカローズ

外に出る!それで、加勢する!!

サヴァラン ブリュレ

OK!

アルセ ユエ

それ、その足音、気づけたりしてませんか!?

イツシマ ツナグ

気づけてるなら、とりあえずどこか別の部屋に…!!

サヴァラン ブリュレ

残念、君たちふたりが気づいた時には、もう『狩人』は目の前にいたよ

オーナー

ああ、やっと見つけたぞ

アルセ ユエ

アミスくん!!

アミス ブライン

ふふ、このまま出番がないのではと、ちょっと心配になっちゃったよ…

イツシマ ツナグ

アミスを殴らなきゃいけないのか…心苦しいが…!

アミス ブライン

まって!!早まるな!!まだ続きあるから!!

サヴァラン ブリュレ

狩人…こと、オーナーが君たち3人の姿を見ると、拍真に伸ばしかけていた手を引っ込めてこう言うよ。

オーナー

ああ。君達も出演者か。あとでその子を連れておいで

イツミ セイジ

出演者…?

サヴァラン ブリュレ

そういうなり、オーナーは歩き出し、暗闇の中に消えてしまうよ

ホシキリ ソウヘイ

待て!!

アストル インカローズ

オーナーを追いかけたい!!

サヴァラン ブリュレ

ダメだね。まるで消えてしまったように、オーナーの姿は見えなくなってしまうよ。

アストル インカローズ

くそ…!

ホシキリ ソウヘイ

拍真!怪我はないか…!?

シノガマ ハクマ

あ、ああ…大丈夫…ちょっと、怖かったけど…

ホシキリ ソウヘイ

良かった…

サヴァラン ブリュレ

……あれ、もしかしてアミス、出番これで…

アミス ブライン

言うな…言わないでくれサヴァラン…これはもう…避けられない運命だったんだ…

サヴァラン ブリュレ

アミス…なんかごめん…

アミス ブライン

ええんやで…

サヴァラン ブリュレ

……さて、鍵とメモを手に入れたわけだけど…どうする?

アストル インカローズ

とりあえずメモを見る

サヴァラン ブリュレ

メモには一言、こう書かれているね

早く舞台までおいで!

アストル インカローズ

この口調はピエロだろうな…

イツシマ ツナグ

舞台が出口を意味しているなら、この鍵は…

アルセ ユエ

出口の鍵…!!

イツシマ ツナグ

んでも、出口の鍵って、2本あるんじゃなかったか?もう1本は…

アストル インカローズ

……多分、探す必要は無いだろう。探しても見つからないと思う

アルセ ユエ

どういうことですか?

アストル インカローズ

聖杯に入れるものは『幸せな夢の材料』…恐らく正解は、マッチ売りの少女の内容から、マッチだろう。だが、このヒントには『幸せな』を除けば、もうひとつ適するものがあった…その可能性は考えなかったが…

アストル インカローズ

蛇毒だ

イツシマ ツナグ

蛇毒…

アルセ ユエ

そっか…幻覚を見せるから、『夢』…ってことですね!

アストル インカローズ

そうだ。

アストル インカローズ

恐らく、聖杯に蛇毒を入れると、もう1本の鍵が出て来たんだろう…

アストル インカローズ

さて、どっちが正解だと思う?

アルセ ユエ

マッチの鍵ですね!!

イツシマ ツナグ

マッチの鍵だな!!

アストル インカローズ

そういうことだ…KP、出口に向かう前に、蛇使いの部屋に行く

サヴァラン ブリュレ

OK。シロは今まで通り迎えてくれるね

シロ

やあ、どうかしたのかい?

ホシキリ ソウヘイ

鍵を手に入れた。これで、僕達は外に出ることが出来るだろう

シロ

……そっか…良かったね。みんな、ここの外でも元気でね。病気なんかしちゃ、ダメだよ。

シロガネ エミ

ええ…シロさんも…

イツミ セイジ

…………

ホシキリ ソウヘイ

……シロ

シロ

……え…?

ホシキリ ソウヘイ

後悔先に立たず、だ。言えるうちに、言っておきたいことは言っておけ…それが出来なくなってからじゃ、もう遅いぞ

シロ

………でも…

ホシキリ ソウヘイ

何もお前の身の内話をしろと言っているんじゃない…伝えたい言葉の一つや二つ、あるんじゃないのかと、言っているんだ。

ホシキリ ソウヘイ

せっかく言葉が通じるんだ…そのくらい、許されるだろう?

シロ

……………

シノガマ ハクマ

わっ…!?し、シロ…!?

シロ

拍真…拍真…!この名前を、ずっと呼びたかった…きっと、君は知らないし、これから先知ることもない…でも、僕はね…僕は、君のことをよく知ってるんだ…君が僕を大切にしてくれたこと…守ろうとしてくれたこと…全部、全部覚えてる…!

シロ

今こうして話せることが、奇跡だと思ってる…こうして、君に想いを伝えることが出来ること…きっともう、この先二度とないんだよ…だから…だから…!

シロ

拍真…僕は、君が大好きだ…僕を大切にしてくれて、ありがとう…守れなくて、ごめんね…

シノガマ ハクマ

シロ…

シロ

ごめんね、急に…引いちゃうよね…僕から言いたいことは、それだけ…そろそろ行ったほうがいいよ。いつ、オーナーが来るかわからないからね…

アルセ ユエ

シロさん…

イツミ セイジ

拍真くん、あの、これは…

シノガマ ハクマ

……そっか

シロ

シノガマ ハクマ

俺さ…多分、あんたのこと、知ってるんだと思う。シロだけは、最初から呼び捨てできたし…なんか、すごく落ち着くんだ…あんたの名前を呼ぶと…

シノガマ ハクマ

それにさ、シロ…俺、あんたと話せてるこの状況…すっごく嬉しいみたいなんだ…だってさ、俺…さっきから…

シノガマ ハクマ

涙、止まらないんだ…何でか、わかんないけど…!

シロ

はく、ま…

シノガマ ハクマ

シロ、一緒に帰ろう…こんなところ、残ることなんてない…!だから!!

シロ

……ごめんね、拍真。それはできない

シノガマ ハクマ

どうして…!?

シロ

僕は、ここから出ることが出来ないんだ…そういう約束を、ある人としていてね…

シノガマ ハクマ

それって、あいつか…?

シロ

ううん、違う。僕らの恩人だよ…だから…

シロ

先に帰ってて。僕、すぐに追いかけるから…

シノガマ ハクマ

…………絶対だぞ…

シロ

ああ。約束だ

シノガマ ハクマ

……行こう

ホシキリ ソウヘイ

もういいのか?

シノガマ ハクマ

…良くない、けど…

シノガマ ハクマ

あいつは、嘘なんかつかない。そんな気がする…

ホシキリ ソウヘイ

…そうか

シロガネ エミ

シロさん、色々ありがとうございました!

イツミ セイジ

また、外の世界で会おうね

シロ

………ああ。きっと…

アストル インカローズ

……KP、出口に向かう

サヴァラン ブリュレ

OK。いやー、盛り上がったね〜♪

アルセ ユエ

このふたりを引き離すのは最高に辛いです…人が悪いですよ、サヴァランくん…!

イツシマ ツナグ

今は信じるしかないな…

サヴァラン ブリュレ

さて、出口の前まできたよ。鍵を挿すかい?

アストル インカローズ

ああ、挿す

サヴァラン ブリュレ

鍵を挿すと、それはなんの抵抗もなくするりと鍵穴に収まるね。

サヴァラン ブリュレ

鍵の開く音が聞こえたかと思うと、君たちの意識は一瞬だけ遠くなり…

サヴァラン ブリュレ

気がつくと、君たちはあの場所に飛ばされる前に居た同じ舞台に立っているね。すると、どこからともなく、パチパチパチと拍手をする音が聞こえ出すよ。

ピエロ

やあやあ、ありがとう。君達のおかげでサーカスはなんとかなりそうだよ!

ホシキリ ソウヘイ

ピエロ…!

ピエロ

さっきぶりだね!そんなに敵意剥き出しにしないでおくれよ!!傷つくじゃないか!!

イツミ セイジ

そんなこと思ってないくせに…

サヴァラン ブリュレ

ピエロは気づけば君達の目の前にいたね…メイク越しでもわかるほど上機嫌でニィと口元をゆがませているよ。

サヴァラン ブリュレ

彼の後には大きなスクリーンがあって、そこにはコックの部屋にあった、不気味な絵本の内容が映し出されているね。

アルセ ユエ

やっぱり、ニャルさんの暗示でしたか…

サヴァラン ブリュレ

まだ誰もピエロがニャルさんだとは言ってないんだけどなぁ…

サヴァラン ブリュレ

それから…ピエロの足元には、少年がぐったりとした様子で横たわっているよ

イツミ セイジ

拍真くん!!

ホシキリ ソウヘイ

貴様…拍真に何を…!!

ピエロ

あーあー、違う違う!!

ピエロ

彼は、忘れていた分の膨大な記憶が戻ってきたショックで気を失っているだけ。君達が目を覚ました時には彼も目を覚ますさ。

シロガネ エミ

なんだ…って、それじゃあ、拍真くんちゃんと記憶が戻ったんですね!!よかったぁ…

イツミ セイジ

俺達が目を覚ます…?どういうこと?

ピエロ

あとは僕に任せてゆっくり休んでってことさ。温かなベッドを用意できなくてすまないね

ホシキリ ソウヘイ

おい、待て!お前は…!!

サヴァラン ブリュレ

湊平の質問を遮るように、ピエロは指をパチンと鳴らすよ

ピエロ

また遊んでね

サヴァラン ブリュレ

という声とともに、君たちの意識は遠のいてしまうだろう…

アストル インカローズ

くそ…正体はあくまでも明かさないつもりか…

アルセ ユエ

うーん、探索者的には、すごくもやもやしますね…

イツシマ ツナグ

どうせなら拳かましてやりたかったなぁ…

サヴァラン ブリュレ

この脳筋め…

サヴァラン ブリュレ

君達が目を覚ますと、そこはサーカスがあったはずの森の中だったね…しかし、サーカスは最初からそこになかったかのように、あとかたもなく姿を消していた。

サヴァラン ブリュレ

夢だったのだろうか、そうあなた達が思い始めたところで、そばから小さくうめく声が聞こえてきたよ。

シノガマ ハクマ

んん……ここは…

ホシキリ ソウヘイ

拍真…?

シノガマ ハクマ

あれ…星霧さん…

サヴァラン ブリュレ

拍真をみつけたことで、サーカスでの出来事が、夢ではなかったことを君たちは悟るね。

シロガネ エミ

拍真くん!!無事でしたか…よかったぁ…!

イツミ セイジ

はは…ただのサーカスに行っただけなのに、また妙なことに巻き込まれたんだね、俺たち…縁でもあるのかな?

シノガマ ハクマ

銀さん、逸見さんも…みんな、ちゃんと戻れたんだ…あはは、よかった…

シノガマ ハクマ

……シロもいたら、良かったのになぁ…

ホシキリ ソウヘイ

シロ…

シロガネ エミ

シロさんのことも、思い出せましたか…?

シノガマ ハクマ

……ああ。あいつは、俺の大事な相棒だ…俺の酷い人生に、唯一生きる希望をくれた…大切な…

サヴァラン ブリュレ

拍真が震える声で答えると、彼のすぐ脇の地面が『がさり』と音を立てるよ。

イツミ セイジ

?今、そこ…

サヴァラン ブリュレ

注意深く見てみると、そこには白い大蛇が、木の葉をかぶって舌をチロチロさせていたね…拍真がその存在に気づくと、大蛇はそれを察したのか、愛おしそうに彼に擦り寄るよ

イツシマ ツナグ

シロ…!!出られたんだね…!!

シロガネ エミ

ひいっ!?や、やっぱり、ちょっと怖いです…!!

ホシキリ ソウヘイ

おいおい、今いいところだろ?そういうの控えろよ

シロガネ エミ

だ、だって…!!

シノガマ ハクマ

シロ…シロ…!よかった…シロ…!!

サヴァラン ブリュレ

拍真はシロの頭を二三度撫でると、そのまま首に巻き付けるね…その姿形は、サーカスで出会ったシロと、瓜二つだと思っていい。

サヴァラン ブリュレ

そのまま彼は、君たちに視線を巡らせ

シノガマ ハクマ

ありがとう。俺を助けてくれて。あんたたちにも、こいつにも…一生分の感謝をしなくちゃならないな

サヴァラン ブリュレ

と言って、眩しそうに笑ったーー

サヴァラン ブリュレ

おめでとう、シナリオ『サーカスの夢』…ベストエンドだよ

サヴァラン ブリュレ

さて、ここからは例のごとくオリジナルエンディングだよ。蛇足や後日談はいらない!という人は、そのまま次の章に飛んでね。

サヴァラン ブリュレ

もし歓迎してくれるのなら…もう少しだけ、当公演にお付き合い下さい…それでは…

サヴァラン ブリュレ

あの出来事から一ヶ月…湊平は、ある高校の正門前にいたよ。下校途中の生徒達の中には、元々強面な湊平の姿に怯える子もいれば、その首に巻きついている大蛇を物珍しげに見てくる子もいるね。

サヴァラン ブリュレ

居心地が悪そうに、傍らに停められたダークブルーのバンに戻ろうかと思案し始めた時、正門に向かって走ってくる1人の少年の姿を捉えたよ。

シノガマ ハクマ

シロ、湊兄ちゃん!お待たせ!!

ホシキリ ソウヘイ

ああ…少しかかったな。掃除当番だったのか?

シノガマ ハクマ

ううん、なんかいろんな人から『遊ぼう』って誘われたんだけどさ…今日はシロと過ごすって決めてたから、断ってたんだ。したらちょっと面倒なことになっちゃって…

ホシキリ ソウヘイ

面倒なこと?

シノガマ ハクマ

相手は誰!?って…大事な子なんだって言ったら、ますます問い詰められちゃってさぁ…泣き始める子もいたし…どうしたんだろうね、みんな…

ホシキリ ソウヘイ

……お前、自分の容姿の良さをもっと自覚した方がいいぞ

シノガマ ハクマ

褒めたって、3連プリンしか出ないぞ♪

ホシキリ ソウヘイ

ミルクプリン派なんだ

シノガマ ハクマ

なんだよ連れないなぁ…

サヴァラン ブリュレ

他愛のない話をしながら車に乗り込むと、今まで湊平の首に巻きついていたシロは、するりと助手席に座った拍真の方へと移動していくね。拍真はそれを快く迎え、そのまま自分の首へ巻き付けるよ

シノガマ ハクマ

はあぁぁ落ち着くぅぅぅ…

ホシキリ ソウヘイ

お前、本当にそれ好きだな…確かに気持ちいいが…

シノガマ ハクマ

蛇マフラーの気持ちよさに気づいたら最後…もう抜け出せないぜ…

ホシキリ ソウヘイ

これをいままで拍真に言い寄ってきた奴らに見せたらどうなるのだろうか…

シノガマ ハクマ

なあ、湊兄ちゃん…今夜もお出かけするのか?

ホシキリ ソウヘイ

あ?……ああ。そうだな。その予定だ

シノガマ ハクマ

そっかぁ…たまには一緒に、お風呂入ったりしたいんだけどなぁ…

ホシキリ ソウヘイ

すまんな…多分、そういうのは潮が…

シノガマ ハクマ

潮兄ちゃんは潮兄ちゃんでいいんだけど…湊兄ちゃんとも、やっぱさぁ…な、シロ?

ホシキリ ソウヘイ

……そうだな…

ホシキリ ソウヘイ

明日なら、入れる

シノガマ ハクマ

本当!?

シノガマ ハクマ

やった!!入る!!約束だぞ!!

ホシキリ ソウヘイ

ああ、約束だ。

サヴァラン ブリュレ

湊平の運転するバンは、彼の家であり、職場である探偵事務所の前に停車した。車庫に入れる前に拍真を下ろし、車内は湊平1人だけになる…

サヴァラン ブリュレ

夜になりかけのこの時間…そろそろ仕事の時間だと、自分の中のスイッチを切り替える…その顔は、独り身の少年に手を差し伸べた、優しい青年のものでは無くなっていたーー

ホシキリ ソウヘイ

今日のターゲット…いつも以上に、失敗は許されない…

怪盗ジャッジ

拍真を…シロを苦しめた罪…必ず裁いてやる…!

信者×怪盗×小説が呼び覚ますは記憶か神か?【サーカスの夢】8幕

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