お前達は、何でもない平凡な日々を送る中、ある日の夜に突然目を覚ます。
目を覚ますとそこは、壁も床もコンクリートでできた、四方に扉のある正方形の部屋だ。

この時点でお前達は丸腰で、着ている衣類は全て白いローブのような襤褸切れで、他には何も無い。財布やケータイなどはもちろん、いつも身につけているアクセサリーなどもない…

そして不思議な事にお前達はこの世界の中では、外国人であったとしてもお互いが共通の言語で喋っているかのように感じるだろう。

部屋の真ん中には古い木製の長机と椅子が一つあり、机の上には木製の器に入った、赤い無臭のスープが一つ…そして椅子の上には、古い紙切れが二つ落ちている。内容は次の通り

さて…ここで一度RPをしてほしいんだが…お前達は初対面の設定か？

どっちの方がいい？

どっちでも構わない。ただ…普通に考えて、笑とは接点が見つからないな

作れないことは無いぞ

ほう、例えば？

僕たちは幼馴染で、互いのことを幼い頃から知っている…しかし高校卒業を機に、それぞれが別の道を歩み、しばらく顔を合わせていなかった。

この悪夢で感動()の再会を果たす…とかでどうだ？

なるほど！じゃあそれで行くか

三人中二人が道を違えてるんだけど…

ん…？ここは…

あれ…？僕、いつの間に寝てたんだ…

なんだ！？俺いつ捕まったっけ！？

縁起でもないこと言うな

うわ！？びっくりしたぁ…あれ？君は…

蘭くん、湊平くん！！

うわ〜、久しぶりですね〜！何年ぶりでしょう！背、また伸びましたか！？

笑…お前は変わらないな

みんな元気そうで良かったよ

ところで…ここ、どこだかわかる人いる？

うーん…僕はわからないです…

僕もわからないな…何なんだここ…

と、言いながら…KP、紙が二つあると言ったな？書いてある情報は開示してもらえるか？

ああ、いいぜ

1枚はさっき開示した通り…もう1枚はこの部屋の地図だ。こんな感じの…

……ふむ

それ、後ろから覗いてたってことでいいですか？

ああ、構わない。

…ここの地図みたいだな…

ここは…扉が四つあるってことは、スープの部屋でしょうか

そうなるかな…『下僕の部屋』ってのはちょっと気になるけど…とりあえず、この部屋から調べてみようか

KP、机に目星してもいいかい？

(ちら…)あー、机に目星で得られる情報はないな…目星するなら…部屋全体かその地図だ

じゃあ…とりあえず地図に目星！

…………

じゃ、然木は地図の裏にこんな文が書いてあるのがわかるな

あっ…

それ、読み上げるなよ。絶対SANチェックだから

目をそらしておきますね。たまたま。

そんな殺生な！！

然木はそのままアイデアを振ってくれ

うわ…80もある…！

うっ…

それじゃ…

然木、お前は、この赤いスープは人間の血なのではないかと思ってしまうな。心做しか、そのスープから鉄の錆のような匂いがしている事にも気づいてしまうだろう…

うわあ…それ絶対血じゃないですか…

お前の想像から生まれてしまった不安に、0/1D4のSANチェックだ！おめでとう！！

Mon dieu !!

ちっ…

うわ、無駄クリ！！

じゃ、SAN値減少はナシだ…然木はこの不可解な空間に放りこまれたことの方が重要だったみたいだ

露骨に残念そうだな…

みんなガンガン発狂しようぜ！

飲め…とは書いてあるけど、あまり飲みたくはないかなぁ…

そうですね…しかも、毒入りだって書いてありますし…

…軽率に飲んでいいものではなさそうだ。情報がほかにもないか調べるぞ

この部屋は…もう何もなさそうですね。なら、まずは書物庫に行ってみませんか？情報を得るなら本ですよ！

賛成！

ってことでKP、書物庫に向かうよ！

分かった。書物庫のドアは、綺麗な木製のドアだ。鍵はかかっていないようで、普通に開けられるぞ

入る

え？待ってくれ。

？

なんだ？

聞き耳とかしないのか？そんなすぐ入るのか？

えっと…それが…

誰も聞き耳とってないんだよな

………………は？

はあぁぁ！？

聞き耳とってないってお前ら！！キャラシ一緒に作ったんだよな！？誰か一人くらい取って…

……………見事に初期値…だと…！？

えっと…気がついたら、趣味技能値も尽きていて…えへへ

はぁ…大丈夫なのかこいつら…まあ…書物庫は何もなく入れるが…

ならいいじゃないか

よかないわ！！とんだ難聴宅卓だな！！

入ったぞ。KP、目星なしの情報をくれ

わかった待ってろ！

……っと、この部屋は、中央に四つ足の古い机、その上にロウソク、あとは本棚が沢山あるな。本棚を調べたいなら、目星じゃなくて図書館で振ってくれ

よし来た、笑！

任せてください！

あっぶな…！

ギリギリだな…

成功だな…じゃあ…銀は、『スープの夢について』という真っ黒な本を見つける

やった！魔術書じゃない！！

ファンブルだったら冒涜的な本見つけさせてもよかったな…

その本は、なんだかベタベタしているな。本を触った銀の手には、甘い香りのする黒い液体が付着した

うわ！？なにこれ！？

どうした、笑？

この本、すごくベタベタしてて…触らない方がいいと思います…

調理室、あったよね…そこで手を洗わせてもらおう

うう…気持ち悪い…

KP、その黒い液体の正体は知識でわかるか？

知識じゃダメだな…振るなら博物学か、じっくり調べて薬学か医学の半分だ

医学と薬学は持っていな…

はい！博物学振ります！！

あちゃ…だめか…

じゃ、その液体のことは何もわからないな

……知識半分じゃだめか…？

うーん……………じゃあ、3分の1なら、いいぞ

わかった

ぐっ……

惜しい…！

KP、触れた部分が爛れたりとかはしてないですか？

それは大丈夫だな。触ったところが痛むとか、赤くなっているとか、そういうことは無い。

触るだけなら平気なのかな…よかった…毒だと思った…

毒物じゃないとは言ってないんだがな

本を読みます！

音読してくれないか？そのうちに、机に目星がしたい

…するのか？

する

わかった…じゃあ、とりあえず情報開示からやるぞ。本にはこのようなことが書いてあった。

うわ！大ヒントだ…！

予備のスープ…やばい雰囲気しかしないな…

南の部屋は…調べるなら最後にしよう

希望が持てそうなのは…『下僕の部屋』でしょうか…本の内容を信じるなら…

探索の順が決まったな。次は調理室、その次が下僕の部屋、最後に礼拝堂だ

んで、星霧が目星だったな

ああ、頼む

やることないから俺も振る！

振るわないな…

うーん…

どっちも惜しいな

でも安心しろ。机から目星で出る情報はない

無駄イス！！

じゃあ、書物庫の情報はこのくらいでしょうか…調理室に行ってもらってもいいですか？

ああ、そうだな。行こうか

KP、ロウソクに火は付いているか？持っていきたいのだが…

キャンドルスタンドとかある？そのままだと危ないよ

ああ、ごめんごめん。ロウソクはちゃんとキャンドルスタンドに刺さってる。安全に持っていけるぜ

よし…これで、何かあったら燃やせるな

だね！

燃やすんです！？僕らまで巻き込まれたらたまりませんよ！！

燃やすのはなしだ！！ナシ！！

で…調理室に行くってことは、真ん中の部屋に一度戻るんだな？

ああ、戻るな

じゃあ…お前達は、スープの湯気が少し弱くなっていることに気づくな

あっ…

そう言えば制限時間あったな

急がなきゃ…！

扉はあと三つ…ちょうど三人いるし、分かれるかい？

それがいいかもな…何かあったら、スープの部屋で情報共有をすればいいだろう

分かれるのか？

ああ。SAN値もみんな削れてないしな

…わかった。誰がどの部屋に行くか…せっかくだから、RPで決定してくれ

わかった。

…どうする？

僕は、手を洗いがてら調理室に行きたいです

じゃあ、笑は調理室を頼むよ。予備のスープっぽいものは…見ないことをおすすめするよ

分かりました…

君はどうする？俺は残ったところでいいよ

…じゃあ…下僕の部屋に行く

わかった。俺は礼拝堂を調べるよ

決まったよ、KP！

あっさり決まったな…それじゃあ……

星霧、銀、然木の順で進めるぞ

OK！

了解です！

わかった