〈 動物にも神はいる 〉
暇を持て余し過ぎて堕落したクズ神々は
今日も仲良く卓を囲んでいた。
これは愉快痛快、生産性皆無なお噺である。
〈 動物にも神はいる 〉
暇を持て余し過ぎて堕落したクズ神々は
今日も仲良く卓を囲んでいた。
これは愉快痛快、生産性皆無なお噺である。
注意 : コメディです。
遥か雲の上、地球と宇宙のその狭間に彼等は床を構えていた。
いや狭間ってどこだよ、という反駁(はんばく)紛いのツッコミはご遠慮頂こう。狭間は狭間なのだ…あまり深くは聞かないでくれ。
そのファンタジックでメルヘンな狭間で月に一度、とある者達が定例会を開いている。その見かけは人のそれではなく、全身を毛が覆い、大きな耳が生え立派な角を持つ者や、中には色とりどりの羽を自慢げに主張する者も。
そう———彼等は〈動物〉の神々であった。
ねぇ聞いてくれない?ペンギンたちが僕のことぜんぜん敬ってくれないんだ〜
うわ、出だしからそんなヘビーな話ぶっこんでこないでくれる!?なんか重いし辛い…!ペンギンのくせに!
だって昨日の夜に南極帰ったら巣が無くなってたんだよ?壊されて。
君、神様なのに南極住んでるの…?
ペンギンだからね。
丸い卓を囲みペンギンの神は茶碗のお茶を啜ろうと、クチバシを程よい湯加減の中へ突っ込む。
しかし飲めない。なんせペンギンだから。
君、一応それでも神様なんだからしっかりしなよ。
ペンギンなのに羽持ってるんだよ?敬わない理由がなくない?こんなに神々しいのに。
きっとそういうところだよね。
飛べないはずのペンギンの夢を背負って神様やってるのにヒドいんだみんな。僕のこと鳥って言うんだ……ペンギンなのに。
でもペンギンって元々は鳥類でしょ。
え、そうなの…?
なんでウマの俺よりもペンギンの君がペンギンに無知なわけ?
だって僕ってばペンギンはペンギンでも神様っていうカースト上位ペンギンだからさ〜
いやほんとにそういうところが反感買うんじゃないかな。