人と関わらなければならない以上、怖いお客様と会うことになるのも運命(さだめ)なのだと言えよう。

 つまり俺は今、猛烈におびえている。

お客様

……

怖いなぁ、でも、此処で赤ずきんに任せては男が廃る! 俺が出ないと……

 俺は勇気を振り絞って売り場からレジへと移動した。

 しかし。

 赤ずきんは俺の前に休止中のボードを立てると、果敢にもお客様へと立ち向かっていった。

赤ずきん

いらっしゃいませー

お客様

よ、お嬢ちゃん! 元気だったか?

赤ずきん

ええもう、元気すぎてたまには風邪ひきたいくらいですよー

お客様

なぁに、健康が一番だって!!

あれ、仲良かったんだ。それにそんなに悪いお客様じゃなさそう……

お客様

おいテメェ、何こっち見てんだよ!!

す、すみません!!

いや……人は悪そうだな

 赤ずきんは気に入られているのか、赤ずきんとさんざん話した後、強面なお客様は去って行かれた。

 やっぱり、赤ずきんは凄いなぁ。

お客様

よし俺も……

赤ずきん

ごめん、狼さん。ちょっと裏行ってくるね!!

お客様

あ……

 此処最近は、かわし方も上達した赤ずきんです。

 ……けど、ちょっと不憫かも。

お客様

ま、負けない!!

 あ、大丈夫そう。

39・立ち向かう! スーパー勇敢

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