20☓☓年6月20日
AM 7:00

男はあの巨大な男から聞かされた伝言の通り
雑居ビルの屋上に来ていた。

真也

7時になったか……

真也

あの巨人ヤローの言うことは聞きたくなかったけど
稔さんからの伝言だからなー

真也

電話は繋がらなかったけど
もしかしたら、ここに稔さんが来るかもしれないし

真也

おいおい7時過ぎたぞ……

男が少し焦りだしたその時だった。

遠くの方で着信音らしき音が聞こえてきた。

真也

???俺の携帯か?

真也

いや、違うな……
どっかで鳴ってんのか?

真也

こっちのほうで鳴ってる気がするな……

男が音の在りかを探し始める。
――手のひらで転がされているとも知らずに……

pagetop