これだけの雪があれば、真っ白で大きな雪だるまが作れそうですね
ほら、雪玉をちょっと転がしただけでこんなに大きくなりましたよ
そこ! あと1メートル高くしろ! お嬢様が見ておられるぞ!
ん? なんだか騒がしいですね…
あ、あれは!
里織ちゃんのエージェントさんが、巨大な里織ちゃんの雪像を建造してますよ!
これは…シュールな光景ですね…
あれはプリンセスシンギョージーの冬の名物「超巨大里織像」ですわ
毎年、わたくしの成長に合わせてサイズを大きくして、ギネス記録を自ら更新し続けていますの
わ…私たちの雪だるまとはスケールが違いすぎますね…
なるほど、それが雪だるまというもの… 面白そうですわね
わたくしも作ってみますわ
えっ…エージェントさんは放っておいて、大丈夫なんですか?
あとは仕上げを残すのみですから、問題ありませんわ
それで、この雪玉をどうすればいいんですの?
わたくし雪だるまは作ったことがなくて…
簡単ですよ
プロデューサーさんと一緒に作ってみましょう
できましたわ!
さすが里織ちゃん! はじめてとは思えないクオリティです
顔はプロデューサーをイメージして作ってみましたわ
え? これが!? そう言われると、どことなく面影があるような…
ただ…別の何かにそっくりですよね。なんでしたっけ? 思い出せませんけど…
この雪だるま、気に入りましたわ。ホテルの部屋に飾っておきましょう
そんなことしたら溶けちゃいます!
むむ…せっかく作りましたのに…
雪だるまとは儚いものなのですわね
保存することもできますけど…
このままにしておくのが雪だるまの良さなのでしょう…
代わりに心の中に留めておきますわ… プロデューサーとの大切な想い出として…
プロデューサー!
ここにいらしたのですわね!
間違って超絶技巧プリンセスコースに入ってしまったと聞いて…
助けに参りましたわ
このコースはプロのスキーヤーでもリタイヤするという難関コース
初見のプロデューサーには難しすぎてお勧めできませんわ
すぐに救助隊を呼びますわね
わたくしですか? わたくしは幼い頃から父と滑っていましたから大丈夫ですけれど…
何ですって!? 自力で下りる?
まったく、プロデューサーはこういうところは頑固ですわね…
わかりましたわ
その代わり、わたくしのアシストを受けながら滑っていただきます
プロデューサーの覚悟、見せていただきますわよ
あっ、下りてきました!
里織ちゃん! プロデューサーさん!
もうどうなるかと思いましたよぉ…
心配をかけてしまったようですわね
ですがこの通り、わたくしもプロデューサーも無事ですわ
無事って…プロデューサーさん… 顔が真っ青ですけど…
え? 平気だって?
プロデューサー、あんな急斜面をあのようなスタイルで滑って… ご立派でしたわ
いつもわたくしを支えてくださるプロデューサーを、わたくしがアシストするという貴重な体験もできましたし…
これも冬休みの素敵な思い出になりましたわ