フィン・マサークル

ここが、都……

来るのは初めてでしたか?

フィン・マサークル

ええ。とても美しいです

ジュレ・パトリオット

…………

メートル

…………

フィン・マサークル

先生、どうかしたの?

メートル

いや、何故だろうと思いましてね。何故国の端である村の小さな調合師を国軍が迎えに来るのかと

フィン・マサークル

うん……私も気になってるの。どうしてかなぁって

メートル

あまり良い依頼ではないと思いますよ。軍人なんて何を考えてるか分かりませんからね

フィン・マサークル

先生、軍人嫌いだからね……

フィン・マサークル

やっぱり留守番しててもよかったんだよ?

メートル

……できないの知ってて言ってるでしょう?

フィン・マサークル

ふふっ……

ジュレ・パトリオット

…………

フィン・マサークル

大きなお城……

国の重要文化財にも措定されている、歴史ある城です。早速ですが中に――――

うおおおおおおおおおおお

フィン・マサークル

っ!?

おわっ!?

わあああああああーーーっ!!!?

フィン・マサークル

…………

…………!!

ジュレ・パトリオット

…………

ルクリュ・プレシアンス

…………無事、帰還しました

何やっとるんだお前は!!

フィン・マサークル

擦り傷……ちょっと待ってください

フィン・マサークル

アサガケという樹脂を混ぜた塗り薬です。少し染みますが、傷口に撫でるように塗り込んでください

ルクリュ・プレシアンス

……ありがとうございます

ルクリュ・プレシアンス

復活であります!!

よし帰れ!!

ルクリュ・プレシアンス

そんな殺生な!?

フィン・マサークル

あのぉ……その人は?

ルクリュ・プレシアンス

初めまして!私憲兵軍のルクリュ・プレシアンスと言います。ルーちゃんとお呼びください!

フィン・マサークル

は、はぁ……?

まぁいいでしょう。ルクリュも来たいのならついてくるがいい。時間が惜しいのでな

メートル

なんだか落ち着きませんねぇ……

フィン・マサークル

通されてだいぶ経つよね

オルグ

失礼いたします

オルグ

王様がご多忙なので、代理で参りましたオルグと申します。どうぞよろしく

フィン・マサークル

どうも、フィン・マサークルです

オルグ

早速ですが、仕事の内容です

フィン・マサークル

留学生……?

オルグ

ええ、隣国の姫を留学生として招きました。友好の印として定期的に行っていることなので、それは特別驚くことではないのですが……

オルグ

3日ほど前、行方をくらましてしまったのです

フィン・マサークル

行方不明って……一大事じゃないですか!!

オルグ

ええ、大変な事態です。幸いまだ隣国側にはバレておりません。ですが、もし漏洩したら取り返しのつかないことになる。その前に姫を城に連れ戻さないといけない

オルグ

あなたにお声掛けしたのは、仮に姫が怪我をされていた場合、即座に治療する必要があるからです。腕が確かで体力もある調合師であり、女性である分姫の配慮もできるだろうと考えました

オルグ

急な事態で大変申し訳ありませんが、姫の捜索に同行してもらえませんか?

メートル

フィンさん、断ってもいいんですよ?軍の厄介ごとに首突っ込んで幸せになった人なんて聞いたことありませんし、回れ右してもいいんですよ?

フィン・マサークル

分かりました・引き受けます

オルグ

ありがとうございます!では、明日から早速捜索隊を出発させますので、そちらにご同行下さい!!

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