前日の夜

カシェ

それで、ソール様。その神を倒すための策はあるのですか?

ソール・グルナディエ

まずはいかに私が神との一騎打ちに臨める環境を作るか、だな

マジー・プリエール

風音さんと救出した十四郎さんに軍を指揮してもらって観客を避難させる。はい終わり

ソール・グルナディエ

……あの、私の立場は?

マジー・プリエール

先生は参謀って顔じゃないでしょ?策くらいなら俺が練ります

マジー・プリエール

神罰の進行や神の立つ位置などはおおむね風音さんから聞いて把握しました。あとの問題はいかに神を倒すかと、神以外の横やりを防ぐか

アムレート

どういうことですか?

マジー・プリエール

相手は神っすよ。しかも、かなりの独占欲が強い傲慢な神っす。そんな奴が民衆まで掌握したいと考えているのなら……

カシェ

民衆の中にスパイを紛れ込ませる……

ソルセルリー

スパイですか!?

レーグル・ブリエール

なるほど、十国軍に避難を誘導されてる時は当然パニックになる。その時にどさくさに紛れて神と合流、もしくは我々に襲い掛かってくるやもしれんということか

マジー・プリエール

そう。そして神のしもべである以上そんじゃそこらの魔法使いだけじゃ勝てるか分からない。かといって、しもべに全戦力投入してたら先生が瞬殺されちまうし、なかなか難しいっすよ

マジー・プリエール

一応っすけど、1%でも勝算ありますか、先生?

ソール・グルナディエ

…………なくはない

マジー・プリエール

……賭けてもいいっすね?

ソール・グルナディエ

ああ

マジー・プリエール

了解っす。じゃあいろいろ決めていくっすよ……

ソール・グルナディエ

…………

榊 十四郎

ソール……何故?

ソール・グルナディエ

…………っ

榊 十四郎

……!!

ソール・グルナディエ

当然のことを聞くな、ばか者

ソール・グルナディエ

お前を助けに来た、それだけのことだ

榊 風音

兄上、これを!

榊 十四郎

俺の剣……

セヘル

やれやれ、風音までこの神の機嫌を損ねるとは。この神はおいたは嫌いなのだが

榊 風音

十国軍よ!ここは危険だ!民を安全な場所まで避難させよ!!

風音副将軍のお達しだ!焦らずに安全なところまで下がってください!!

我々と一緒なら何も心配ありません!順番に避難してください!!

おい、魔法使い

ソール・グルナディエ

っ!

十四郎将軍を……頼んだぞ

ソール・グルナディエ

いいだろう、承った

ソルセルリー

遅くなりました、ソール様

アムレート

チャームは力尽きてリタイアしてしまったけど、私達が全力でサポートさせてもらいます!

ソール・グルナディエ

チャームのおかげでマジーも私もここまで動くことができるのだ。感謝している

ソール・グルナディエ

お前達も頼むぞ、ソルセルリー、アムレート

ソルセルリー

はいっ

アムレート

お任せください

榊 十四郎

ソール……これは?

ソール・グルナディエ

神降ろしの時間だ、十四郎

ソール・グルナディエ

よもや、まだ諦めてはいるまいな?神罰によって死ぬべきだったと

榊 十四郎

…………

榊 十四郎

いや、俺もまだ生きたい

セヘル

あーあーもーもー!せっかくの神罰を台無しにしてくれちゃってこの異物共が!この神熱だしちゃいそうだよストレスで!!

セヘル

十四郎を救いたい?神降ろしの時間?なーに世迷言言ってんの!この神が定めたことは絶対なの!異物が何をほざいてもこの神は揺るがないの!!

セヘル

いいよ、貴様ら全員神罰の対象だ。この神自ら全員斬首刑にしてやる!!

ソール・グルナディエ

いかにもラスボスらしい言い草だな

ソール・グルナディエ

ならばラスボスらしく潔く散ってもらおうか!!

榊 十四郎

俺も戦うぞ、ソール!俺は俺の手で未来を掴む!!

ソール・グルナディエ

行くぞ!!

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