椎倉万季

ああ、ちーちゃん!
そのお肉はまだダメ

椎倉千歳

ええ? 
で、でも、ちゃんとこんがり焼けてるけど…

椎倉万季

それは外側をあぶっただけなの! 外側を先に焼くことで、肉汁を中に閉じ込めてるのよ

椎倉万季

これからじっと我慢で、内側までゆっくり火を通すんだから

椎倉百花

別にいいじゃない、多少、赤身でも死にはしないでしょ…

椎倉万季

ああ、そんな何回もひっくり返しちゃダメよ。表はさっと、裏はじっくり焼くのが鉄則なんだから!

椎倉百花

まーちゃん、うっさい!
せっかくの焼き肉なんだから、少しはゆっくり食べさせてよ

椎倉万季

月に一度の焼き肉の日だからこそよ、最高の食べ方で、お肉を堪能しなくっちゃ!

椎倉百花

うげ…
まーちゃんが備長炭のように、メラメラと燃えている…

椎倉千歳

お肉のこととなると、お姉ちゃんは人が変わっちゃうよね

椎倉万季

もう、みんな! お肉は私が管理するから、私が「いい」っていうまで取っちゃだめ、わかった?

椎倉千歳

は、はい、わかりました…!

椎倉百花

はぁ…まーちゃんは鍋奉行ならぬ、焼肉奉行ね

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