集合時刻。

龍川 怜子

史ちゃん。

余程、夏美ちゃんの事が気になるのね。

阿古川 史華

データに無い……

それに……不可思議すぎる……

龍川 怜子

でも、世の中には多重人格というのもあるんじゃない?

阿古川 史華

……多分……それとは違う……かも……

人格が分かれていても経験則は別のはず……

龍川 怜子

まあいいわ

ご当人に聞いて見れるんだから待ちましょう

阿古川 史華

うん……そうする……

するとエレベーターの表示回数が1Fに降りるとすぐに怜子のいる階に上がってきた。

八箇 実夏

……

龍川 怜子

いらっしゃい、美夏ちゃん!

阿古川 史華

…………?

八箇 実夏

い、い、いやー、あのっ

夏美なんです


あ、じゃなくて

初めまして!夏美です!!

へ?

阿古川 史華

そういうこと……


はじめまして……

ふみちゃん、知っていたの?

阿古川 史華

……知らない

……表情筋と声のトーンから推察した

八箇 実夏

さすが、ふみさんですね!

黙して見するのはふみさんの特技ですもんね。

怜子さんにはきつかったっすね!

龍川 怜子

うわ……

口調も違うや……

阿古川 史華

パターン登録しておこう……

さて、夏美ちゃんがいきなり出てきたのには理由があるのです。エレベーターに乗る前の話。

八箇 実夏

ではご対面に行きましょうか、夏美さん?

八箇 夏美

ちょいまち!

八箇 実夏

え?なに?

八箇 夏美

このままじゃ私のキャラが生かされないんだよ~

八箇 実夏

いや、だって……ただの紹介じゃないの……

八箇 夏美

私なりの紹介があるからね~

御免!!

八箇 実夏

ちょ、いきなりですかぁ!

八箇 実夏

さて、見た目は美夏ちゃん

でも中身は夏美

八箇 実夏

ちょっとぉ~

いきなり交代とかは無いでしょ!!

それに友達も混乱するよ?

八箇 実夏

それについては事前承諾済み!!

あと、ここからは美夏ちゃんは寝ててね~

後で起こすからね!

八箇 実夏

いやちょ、キャラの名前の区別が……Zzz

八箇 実夏

そういうメタい内容はしまっちゃいましょうね~

八箇 夏美

さて、どうやって動きましょうかね?

夏美ちゃんには考えがあるようです。

では、元の時間に戻りましょう。

始めまして……でもないようね。

美夏ちゃんは?

八箇 実夏

寝てもらっていますよ

すぐに起こしますけれど

阿古川 史華

……昨日のメールといい……

何が目的なの?

八箇 実夏

そ・の・前に!

怜子さんの部屋が見たいな~

龍川 怜子

あら、それならここで見ているじゃないの?

八箇 実夏

そうじゃなくてもう一つの部屋!

かわいらしい部屋があるっすよね?

なんか、イラつくわね

わかったわよ

こちらへ来なさい

八箇 実夏

はいな~

渋々了解した怜子に案内されて寝室へ向かう二人

さて、お目当てのなしょですが?

どうするの?

と玲子が言うと、夏美はベッドの真ん中に勢いよく座り込み

八箇 実夏

さぁさぁ、お二人さん!!

私の両隣に座ってくださいな!!

と、二人を自分の両端に座るように促す

何を考えているんだろう……


……まあ、いいか。室内録画カメラは起動済だし、誘いに乗るか!

わかったわよ。

阿古川 史華

……近すぎるけれど……我慢する……

それぞれ二人は夏美の両端に座った


すると夏美は……

八箇 実夏

ありがと!

でも、御免!!

そういうとそれぞれの手で二人の頭を押さえて、自分の頭にぶつけた


二人はその衝撃で目に星が散ったような感触を受け

気絶した

Y-1 夏美さんが人目にでるようです。

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