前回の続きです。
前回の続きです。
こんにちは。
あ?あぁー!
くまちゃんかね。
こんにちは。えろう久しぶりよねぇ。
うんうん、お久しぶりです。
ところで今日はあの車に乗って来たの?
ほ〜よ。
…そ、そうなんだ…。じゃぁ、ごゆっくり…。
お母さん…。
あのおばあちゃんの車なんだね…。
あのおばあちゃん、かなりヨボヨボだったけど
大丈夫なのかな…
そうなの…。
今朝いきなり来てびっくりしたんだから。
しかも…
ゴールドらしいわよ…。
ゴールド…
えっそれ本当?何かの間違いじゃ…
分からん…。
でもそういう問題じゃないわよね…。
もうほんと、それに尽きるよ…。
しっかりしているとはいえ90歳のおばあちゃん。
ここが田舎とはいえ人一人いないわけではないのです…。
この日は晩御飯も食べて帰るということで
帰りは真っ暗な夜道の運転…
私たちは焦っていました。
おばあちゃんの家はここから車で1時間。
しかも夜だし…何かあってからでは遅い。
このまま車で帰ってもらうのは心配すぎる…。
そして夜…。
ねぇおばあちゃん!
夜は真っ暗だし危ないから
車で送ってあげるよ!あとで旦那が来るから
車も家まで乗って行けばいいし…。
いやいや。そんな心配はいらん。
いやいやいや。田舎道は暗いし見えにくいから。
遠慮しないで!
大丈夫大丈夫!
送ってもらってください。
私たちも心配ですから。
大丈夫大丈夫!!
全然効かない…。
もう少し押してみるか…。
ちょうどあの辺のスーパーに用事があったんだよ。
ついでだから送らせてよ!!ね!?
そんなに心配せんでも大丈夫!
誰がなんと言おうと
断固拒否!のおばあちゃん。
もう…いいか…と諦めかけていたその時でした。
こんばんは〜
遅くなりました。
あ、お疲れー。
おばあちゃん、この人
うちの旦那だよ。
あんたがくまの主人?
優しそうじゃのう。
…そういやぁ暗いし
ちょっと見えづらいかの…。
でも悪いのう。
え?なにが?
ほら、さっき送ってくれる言うたでしょうが。
い、いいよ。大丈夫。
送るよ。
ありがとう。
いくら説得しても動かなかったおばあちゃんでしたが旦那を見るや否や送ってもらうと言い出しました…。笑
90歳で車の運転にも驚いたのですが
90歳の女の顔を見た時は本当に驚きました。
可愛いおばあちゃんにはいつまでも
元気でいてもらいたいものです。
ちなみにこの数ヶ月後、車を卒業したそうです。
おしまい。