うちの子どもたちは
おばあちゃんが大好き。
夫の実家にいる時は、
必ずおばあちゃんと寝たがります。


おばあちゃんは
どれだけ疲れて眠たくても、
必ず子どもたちに
絵本を読んでくれるのですが、



眠さがピークの時は毎回、
「超オリジナルストーリー』
が展開されます。

むかしむかし
あるところに、
おじいさんと
おばあさんが
住んでいました。


二人はこの男の子を
桃太郎と名づけました。



おばあさんは桃太郎に
きび団子を作りました。

全員で布団に入り、
熱心におばあちゃんの言葉に
耳を傾ける子どもたち。


私は少し離れた場所で、
生まれたばかりの三男に授乳しながら
その様子を見守っていました。



話が中盤に差し掛かったあたりから、
お話の流れがおかしくなりはじめました。

桃太郎は犬に…

クロワッサン

をあげました。
それはそれは美味しい
クロワッサンだったので
犬は桃太郎について行きました。


桃太郎たちはやっと、

郵便局

に着きました。

ざわつく私と子どもたち(1名除く)

おばあちゃんは
お構いなしに話を続けます。

郵便局員は

『ゆうパケットの
利用には~』

と言いだしたので、
桃太郎は
困ってしまいました。

『でも私、』

『印鑑持って来てません!』

郵便局員は

『クロワッサンを
ください!』

と言いました。


桃太郎は

『もうないわ!』

と怒りました。

ばあちゃん!!
ばあちゃん起きて!!

話かわってるで!!

なんで?
なんで
クロワッサンなん?!

かんちゃん
クロワッサン食べたい!

ほら!!
お母ちゃんが続き読んだるから
こっちおいで!!

眠さの限界のおばあちゃん。
(寝ぼけていてもはっきり喋ります。)
私が代わりに
続きを読んでやろうとしますが、
子どもたちは
おばあちゃんから離れません。

そこへ鬼がやってきて、

『焼きたての
クロワッサン
買ってきたよ!!』

と言ったので、
その場は丸く
おさまりましたとさ。

めでたし
めでたし。

ばあちゃん!!
ばあちゃん!!

違うで!!
話終わって
しもてるやん!!

ちゃんと読んでよ!!

なんで?
なんで
クロワッサンなん?!

かんちゃん
クロワッサン
食べる~!!

わあああん!!!!

ぐ~・・・。

ぐ~・・・。

最後まで読みきったおばあちゃんは
力尽きて寝てしまい、

長男は読んでもらえず怒り、
長女は質問に答えてもらえず怒り、
次男はクロワッサンが食べたいと
泣き・・・(笑)


再度、私が読んでやろうとしましたが
子どもたちは結局
おばあちゃんから離れず、
そのまま寝てしまいました。

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