はじめまして、あなたは...？

私の名前は、遠藤ラブ。

灘高校から東京大学へ進学。東京大学を首席で卒業後、TOEIC 1,000点超えの英語力を駆使してハーバード大学の大学院へ編入、その後ベンチャーを立ち上げてバイアウトした経験を持つ。

ベンチャーのバイアウト後には、学校法人を設立。学校法人をバイアウトし、NPO法人を立ち上げ、それをバイアウトしてプロのボクサーとなった。ボクシングをバイアウトした後、両親をバイアウトしてからアメリカをバイアウトし、今では「恋愛を極めし者」として広く群衆をバイアウトしている。

美しき処女よ。　あなたの、お悩みは？

わたし、恋愛経験が無いまま23歳になってしまい、どのやったら彼氏が出来るのか、分からないんです。

男性を前にすると頭が真っ白になってしまって、上手にお喋りが出来なくて...

女友達の前では、「男性に興味がない」って言ってるんです。何て言うか、そうでもしないと、男関係の話が余りも無いのって不自然だと思われてしまうので...

でも本当は凄く男性に興味があって...　

恋愛を...してみたいんです...

なるほど。

それは典型的な、「後天性プライド発達型処女コジらせ症候群」だ。

ある程度の可愛さと恋愛への一定の興味があるにも関わらず、人見知りでアガリ症な内面が影響して処女の状態が長く続いてしまい、その状況を女友達に説明する為に「男性に興味が無い」というキャラを能動的につくりあげる。

その結果、いよいよ男性と接する機会は減っていき、そのため「対男性スキル」が一向に上がらずに自分への自信を喪失していき、やがて人見知りやアガリ症といった従来の欠点が増長するという負のループは加速。処女の期間は伸び続け、呼吸不全に陥り、やがて、

「死」に至る。

ど、どうしたら良いんですか...？　ラブ様...

この手の「コジラせ症」は、自分の内面を少し変えたり、恋愛のテクニックを少し学んだところで、大した成果は得られない。
なぜか、すでに取り返しがつかないくらいコジれているからだ。

例えばあなたが恋愛に関するノウハウが詰まった本を読んで知識を得て女友達と合コンに行く。

しかし、あなたが急に、男性に対して魅力的に映る行動をとりはじめたら周りの女友達はどう思うか。「処女子、ついに焦って本気を出し始めたわね」とそう思うだろう。

そう思われるのではないかという貴女の深層心理の不安は、あなたに対して本能的なブレーキとなり現れる。これは、ある種のイップスだ。

あなたは恋愛本のノウハウを活用するというトライを、やめるだろう。そして、いつも通り合コンの場で男を放置して女とお喋りを始めるという「プロテクション活動」を始める。

...

合コンが終わった後にあなたが言う台詞はいつものあれだ。

「なんなのあいつら。ほんと、私の人生って女友達だけいれば、充分なんだけどおお〜！」

い、いったい...　どうすれば...

あなたのような末期的な症状の場合、ショック療法しか打開策は無い。これは、過程を無視して一気に恋愛の経験を詰んでしまうという、極めてアグレッシブな治療法だ。

私と、キスをしよう。いまここで。

キ、キスを...？

でも、キスって...　どうやってするんですか...？

まず私が、唇をとがらせるようにする。そして上唇と下唇の双方を、2mmほど従来の唇の位置よりも前方に突き出す。それが合図だ。

そして私は唇の形状変化を保ったまま、頭部全体を、力学的法則に従いあなたの唇の方向へと平行移動させる。

私の頭部全体が平行移動を始めると、私の唇はその動きと全く同じベクトルに平行移動する。
これは、私の頭部と私の唇の物理的な相関性が極めて高いことを示唆している。

そして頭部が動き続けると、やがて私の唇とあなたの唇とが接する瞬間が訪れるだろう。頭部全体が動き始めてから、２つの唇が接するまでの時間を

「t」と置く。

この「t」の間、すなわち私が平行移動をしている間に、あなたは、目を閉じなくてはいけない。

目の閉じ方を、ご存知かな？

い、いえ...

私...　生まれてから一度も目を閉じた事がなくて...

目を閉じるには、「まぶた」を活用する方法が極めて有効だ。「まぶた」というのは、眼球を覆うように発達した皮膚の呼称であり、この薄い皮膜を活用するとあなたは遮光することが出来るようになる。

また「まぶた」は、眼球の液性を保つ為にも有効な器官だ。なお、0.2秒以内での「まぶた」の上げ下げ、これを専門用語で「まばたき」と言う。

説明を続けよう。あなたは、「まぶた」を下ろす。私とあなたの唇が触れる。

その後、２つの唇が接した状態を保ちつつ、私は唇を小刻みに上下に動かす。そして、突如、何の前触れもなく、「ンムンム」と声をあげる。

私の「ンムンム」が聞こえてきたら、その1.62秒後、あなたもすかさず唇を上下し、そして「ンムンム」とウナって欲しい。なお、この「ンムンム」こそが

「喘ぎ声」だ。

この「ンムンム」という喘ぎ声こそが、キスの要だ。日本語の中で唯一、「ん」から始まる単語。これで、しりとりにも強くなる

続けよう。私が一定時間唇を上下し、入念に「ンムンム」した後、私は上唇と下唇が32mm離れるまで口を開く。

そして口の中から、液体を纏いながらウネウネとウネるナメクジのような物体を噴出し、あなたの口の中にそれを挿入することを試みる。そのナメクジの正体こそが、「舌」だ。

そして、その「舌」の正体こそが、

「ナメクジ」だ。

あとは挿入されたナメクジの動きをあなたのナメクジで感じ取って頂き、２体のナメクジがハーモニーを奏でるかのように、メルヘンチックでエキゾチックなシンフォニーをオーガナイズして欲しい。

その際、こちらのムーブメントとあなたのアクティビティとがフリクションを起こさぬよう、アミカブルなラブメイキングをエスタブリッシュし、エンスージアスティックなバイアウティングをバイアウタブルにバイアウトしよう。

それでは、準備は良いかな？

いきますよ...？