昨晩
城岩市の道路で

母娘とみられる2名が飲酒運転の車に撥ねられてなくなるという事故がありました。


いやぁ、小椋さん飲酒の事故はなくならないですね…

だまれ!!

ぼくはついつい

手に持っていたリモコンを


テレビに向けて放り投げていた



テレビはただ


ざーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


っと

意味もなく砂嵐のような音をだして

うずくまっているように見えた


やがて


おとはしなくなり


部屋に静寂が訪れた




時計の時を刻む音

鳥のさえずり


木々のこすれる音


車のタイヤの擦過音



こんな意味のない

いつも耳にしている音

それだけが


部屋に響く


あたりまえだった

あの音を除いて



そう。

笑い声

泣き声

子供を叱責する声

そんな音だけ


なぜこの日常から奪われてしまったのか




きのうのゆうがた


カラスがみなを馬鹿にしたような

鳴き声を撒き散らし


夕闇にあたりが染まるころ




彼女らはそこにいた



飲酒運転をしていた
あの
ろくでなしの車が


一時停止も


無視して

右折した


その場所に


スピードも緩めることなく



その鉄の塊は


いとも簡単に


ふたつの魂の入れ物を


弾き飛ばしていた


その

もうもどることもない


魂とともに



犯人は捕まっていない

そう聞いている。


放置した車両には

飲みさしのビール缶と

悪意だけがそこに


残されていた。



ただ

この半日後



彼らは


つかまることになる



どうしてわかるかって?


さぁ


どうしてかな


わかるんだ


もうここは


そんな場所なんだ



僕は

遺体安置所に行き

彼女らの変わり果てた姿を



抜け殻とはなった箱を


彼女らと認めたくは無かったが



認めざるを得なかった


そこには


魂をどこかに忘れてきた


それが横たわっていたのだ



僕は病院の待合室で

ただ

泣き崩れていた




疲れて


眠ってしまったのだろうか


僕はいつの間にか


ここ

自宅にいたんだ

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