とある日の掃除時間
なーにやら男子が集ってこそこそやっているようです…
分田くん、クラスには馴染んだかい?
うん! ほんとみんなよくしてくれて、居心地がいいよ!
最初、君が来たときはどうなることかと思ったけどね…
あれ? 君は誰だい?
一宮一樹! クラスメイトだよ!(第4話参照)
ところでさあ…
なんだい、一樹くん
ここいらで、恋バナ的なものを挟んでおくのもストーリー的には必要だと思うんだ
君はメタ的視点に立つことに長けているんだねえ…
あれだろ、半蔵は七瀬のことが好きなんだろ?
!?
そうなのかい!?
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、
ち、違うよっ!!!
動揺しすぎだろ…
ち、がゲシュタルト崩壊してきた…
どうしてばれたんだ…
多分、クラスのみんな気付いてるぜ。半蔵は分かりやすいからなあ
ええ…。そんなにわかりやすいかなあ…。僕はミステリアスな男だと思ってたんだけど
まあなぜ生きてられるのかとか、存在自体はミステリアスだけどね…
そんで、
浩二は八千代のことが好きなんだもんな
ち、
ち、
ち、
以 下 略 ッ !
どうしてばれた…
浩二と八千代は幼馴染だもんなあ
え? 二川くんはシスコンじゃなかったのかい?
まあそうなんだけど、やちよは僕の姉みたいな存在でもあってですね…
…って、こら
いいなおまえら。青春してんな
そういうおまえは、好きなコいないのかよ
…俺?
俺は家庭科の山村先生一筋だから
あら、うれしいわ…
蓼食う(以下りゃ
わからなくもない
ガキには分からんだろうさ…。山村先生の家庭的な雰囲気、僕を包み込んでくれる暖かな眼差し、熟れた蠱惑的なボディ…。あ^~ たまんねえぜ
ちょっと! 男子! さっきから何こそこそ話してんの!? 掃除は終わったの?
い、いや…。まだです…
まあまあ、やちよ。男子にはいろいろとあんのよ…。大目に見てやんなさい
掃除の時間は掃除しなくちゃだめでしょ!
何話してたのよ!?
そ…
それは…
言えないような話してたの!? さいてー
これだから、男子は…
どうせあれよ。素人モノはほんとに素人なのかとか、たまに黒ギャルをオカズにしたくなるのはなぜなのかとか、Lカップ以上に天然は存在するのか、とかそんな話よ
女性読者が減るからやめろ
いやそんな話は一切…
……
さ い て ー
えっ… ちょっと! やちよ…!?
あーあ、嫌われたべ
あんたのせいだろ…
どうしよう…
誤解を解くしか…
あ、そうそう。
半蔵くん?
!?
な、なんだい? 七瀬さん…
放課後、ちょっと話があるから、体育館裏に来て♡
え、え!?
わかった…
じゃ、放課後ね
う、うん…
お~。これはもしかして告白…?
そ、そんなまさか…
そんなことより…
世界の終わりだ…
まあまあ…。どらげない、どらげない。
あ、まちがえた。
そう、おちこまない、おちこまない…
元気出してよ、浩二くん
はあ…