夏の青い青い空の中

君が

しゅわしゅわと
泡になって

溶けて行ってしまいそうで

びっくりして、僕は、

青に飲みこまれていく
君を
追いかけた

すると君はまっすぐこちらを見て

なんで来たの、と
言いたげな目で僕を睨む

それでも僕は――あ?

うそだろ

――待って

「ちょっと」

「なに見てんの」

「……あ、ごめん」

「変なやつ」と君は笑って、
そのまま青の中へと去っていく。

去っていく君の背中を
見つめながら僕は

溶けそうになってたのは
僕のほうだと気づいて

……しゅわしゅわが止まらない。

しゅわしゅわ

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