ぼくは下北沢で指圧の治療院をやっている。今年でもう営業して3年になった。
営業を始めてわかったことは、お客さんのニーズはこちらの想像と少し違うところにあるということだ。
今回来てくれたのはNさん。数ヶ月に一度、千葉の外房から来てくれる。ざっと片道3時間というところだろうか。
ぼくは下北沢で指圧の治療院をやっている。今年でもう営業して3年になった。
営業を始めてわかったことは、お客さんのニーズはこちらの想像と少し違うところにあるということだ。
今回来てくれたのはNさん。数ヶ月に一度、千葉の外房から来てくれる。ざっと片道3時間というところだろうか。
Nさん、毎回ものすごく遠いところから来てくれますよね……。
ふふっ。それは先生の施術を楽しみにしていますからね……。
イヤイヤイヤ。この距離じゃまるっきり小旅行じゃないですか。
ぼくも千葉の外房に遊びに行きたいと思っているけど、なかなか行けないくらいですし。
……先生、「近ければいい」ってものでもないんです。
話を聞いてみるとこういうことだった。
Nさんは子どもを出産して半年のママだ。子どもはかわいいが、子育てはやはり疲労するという。
本当はね「子どもと夫から丸一日離れてひとりになりたい」ってのが強いんです。
でもそんなこといったら、心配されちゃいそうで。
だから「下北沢に凄腕の先生がいる、そこじゃないと子育ての疲れはとれない」って言って丸一日かかることにしているんですよ。
なるほど……
ある意味、電車に乗りに来ているのかもしれないですね。ひとりで。昔からそういうの好きなんです。
なるほど、ぼくは単なるダシだったのか……。
あ、先生の施術もすごくいいですよ! これはお世辞じゃなくて!
フォロー入った!
じゃあ、ぼくがNさんの家の近くで開業してらどうします?
惜しいなあ……って思いますね 笑
ぼくが介在する施術よりも「ひとりの時間」が自分をより癒やしてくれる……というのはあるのかもしれない。
電車の中でなにしているんですか?
読み損ねていたデイリーポータルZを読んで、そのあとは寝てますね。
それ、最高ですね……。
以上、下北沢ふしぎ指圧の人たちその1でした。
http://fushigishiatsu.com/