──エティエンヌ、どうして手紙をくれないの? ずっと待っているのに。
 僕、風邪なんだ。君がお見舞いに来てくれればすぐに治るだろうに。君のことを思うと、気持ちがふさいで……。
 僕のことで、何か言われた? 
 返事ちょうだい、絶対ね。    リュシアンより
P.S.わかってると思うけど、偽名でね。よろしく。

 リュシアンは、手早く書き終えると、便箋をたたんだ。封をする前に思い返して、もう一度、素早くつけたした。

──愛してるよ

 父が来たので、封をしたそれを、リュシアンは枕の下に隠した。

熱はどうだ?

……

ふむ。微熱が下がらないのだな

体温計を見ながら彼は言った。

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