エティエンヌはドアを幾度もこぶしでたたいた。カチャリと音がしてノブが回った。

リュシアン!

エティエンヌは言いかけて口をつぐんだ。目の前に中年の男が立っていた。

あの、僕

エティエンヌ、お行きなさい

彼は少年を手で追い払った。少年の目の前で扉は閉ざされた。

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