クラスの中で誰かが言った『職業の確認をしよう』という言葉にそれとなく全員が従い、一人一人順番に自分の職業を言っていく。
これがいつもの日常なら、順番にならずに煩くなるはずだ。
それが、こんなにも静かな状況で行われるのは、やはり今先の金沢と若原のことがあったせいか。
まあ、一部の人間はそんなことを気にしていない人間もいるが。
そんなことを考えていると、いつの間にか全員の職業が確認出来ていた。
ちなみに、レベルも全員言っていく過程で、レベル1の人間も居たら、俺みたいに上がっている人間もいた。
このクラスでの最高レベルは48。
山井 三奈のお気楽屋だった。そんな感じしてるけどな。
俺にとっては興味の対象外だ。
面白い、というより変といった方がしっくりくるこのクラス一の変人。
変だからといって面白いわけじゃないので見る必要は無いな。
なんとなく思考がズレてしまったが、クラスでの話す内容はこれからについてだ。
確かに、なにも決まってない状態では、動きたくても動けないな。
誰も意見が出ないまま、時間がすぎる。
そんな時、放送が鳴った。
クラスの殆どの奴らがビクッと反応し、放送に耳をすませる。