うわぁ……
こわいなぁ……

こんな道、1人で歩いて『華麗女子』に出会ったらひとたまりもないなぁ……。

その点、僕らは二人だから
安心だね。

そうだね。
ビバ二人！
1人より二人！
3人より二人！

！！！

！！！

今、したよな？

ああ。
内巻きカールがくるんとカールしたような風切音が……

！！！

！！！

い、今のは華麗音……。

華麗女子が現れる時、
その前触れにすると言う怪奇現象、
華麗音。

！！！

！！！

でたー！

にげろー！

てへっ！いっけなーい。
夜道でカレーをふーふーしてたら
おドレスにこぼしちゃった。

世界の運命は
お前に託された。
頑張るのだぞ！

あ、逃げた。

…もう昔には戻れない
ですって……

………上等よ。

やってやろうじゃないの！

……とは言ったものの……
イマイチ華麗案件が発生しないわ……。

このまま華麗に年輪を重ねてしまうのかしら……。

こんばんわ。

なにかしら、この男。
最近、似たような男が多いわね。

つーん

お華麗ですね。

華麗ねぇ……。
漢はみんなそう言うわ。

へい！マスター！

OK!

あら、これは？

華麗な貴方にふさわしい
お飲み物です。

まあ、なんて華麗なお飲み物。

ええ、華麗ですとも。

うふふ。

ははは。

あら？

誰だおまえは！

やだ、戻れたじゃない！

枯淡…。
なんて枯淡…。
ぐぅ、枯淡……。

こんな枯淡女子に
華麗をくれたとあっては
華麗貴族の名折れだ。

華麗に自害する！

へい！マスター！

OK!

うぅ、帰って来い、
私の女子力……。

まさか、こんなところで
出会うとは……。

枯淡姫よ！

誰？

ぼかぁ、枯淡王国の王子。
つよしだよ！

え？王子様？
私を迎えに来たのね？

もちろんだとも！
さあ、共に行こう。
枯淡王国へ。

こんな流れ作業で
お姫様になれるなんて…。
はなえ、まるで夢を見てるみたい！

あら。

うう、華麗だ。
目が潰れる！

これはどういうこと！？

華麗な事をすると5分だけ枯淡に変身できるのじゃ。

ふーん

湧いて出たわね。

ここ、わしの実家。

ぎゃああ！
目が潰れた！

やかましい！！
この枯淡！！

華麗な女心を弄んだ罪
その身を持って償いなさい！

弾けろ！
華麗な飲み物！

へい、マスター！

OK!

ふっ…。
今日もまた。
つまらぬ漢を殺めてしまった。

ふぅ……。

お邪魔したわね、マスター

またお待ちしております。

フッフッフッ……。

愚か者め。
ワシが真の華麗人だ。

はっ！