水田美月

つ、付き合ってください!!

間宮真斗

良いよ

私は今日、高校に入ってから一目ぼれしていた間宮君に告白した。誰かに恋をするのも初めてだったし、誰かに告白するという行為をしたのも初めてだった。

水田美月

え?い、良いの!?

間宮真斗

うん、良いよ

まるで夢のようだった。相手は学年人気ナンバーワンの男子生徒だ。ただのモブキャラのような私が彼に告白したところで断られて当然だと思っていた。しかし、彼は私の告白に了承してくれた。

水田美月

ね、ねぇ。早速一緒に帰らない?

間宮真斗

あ、ごめん。今日は由香と帰る日だから

水田美月

由香?

すると、私たちのもとへ一人の女子生徒がやってきた。

白石由香

真斗!ごめん待った?

うちの学校は学年によって制服が違う。そのため、彼女の着ている制服で彼女が三年生だということが分かった。

私よりもスタイルがよく、顔も彼女のほうが何倍もかわいかった。

間宮真斗

別にそこまで待ってないよ

ところでその隣にいる女誰?

間宮真斗

僕の新しい彼女

呆れた。アンタ、また彼女増やしたの?

間宮真斗

うん

一体、何股するつもりなの?

二人が何の会話をしているのかが全く分からなかったが、良い会話ではないことはすぐにわかった。

水田美月

ね、ねぇ、間宮君。一体どういうことなの?

アンタは晴れて真斗の彼女になれたということ。おめでとう第三の彼女。

水田美月

第三の彼女?

そう。彼には私ともう一人、香奈っていう子がいるの。その二人の後だから、第三の彼女っていうわけ

水田美月

な、なにそれ。酷いよ

文句ならこの男に言いなさいな

水田美月

ねぇ、彼女の言っていることって本当なの?

間宮真斗

残念ながら本当だよ。

水田美月

ひ、酷い!

二人の話を聞いて傷ついた私は、走ってその場を去っていった。

第三の彼女なんてふざけている。第三の彼女になるほど私はお人よしじゃない。もう、あんな人とは二度と付き合わない。

そう思っていたが、現実はそううまくいかない。

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