~ つづく ~
あなた達、まだ生き残っていたのね…
晴海詩乃ちゃん…! また会えましたね。どうですか、私達もついにここまでやってきましたよ
気安く呼ばないでちょうだい。
あなた達と私は友達でもなんでもないんだから
あはは…そうですね
でも、うーん… やっぱり私、詩乃ちゃんの顔がなんだかとっても馴染み深い気がするんです…
たしか昔、なにかのテレビ番組で…
な、何を言ってるのかしら
私はあなた達と同じB級アイドル!
前に説明したでしょ
その割にはずいぶん芸能界に詳しいというか…偉そうですけど…
気・の・せ・い・よ!
と…ともかく、前回に比べれば少しはマシな顔をするようになったみたいね
新人アイドルだったあなた達も今では芸能界の厳しさが身に染みてわかったんじゃない?
…今ならまだ間に合うわ
アイドルをやめて、普通の女の子として青春を謳歌しなさい
その方があなた達にとって、ずっと幸せよ
そんなわけにはいきません
私達はアイドルに憧れて、つらいことにも耐えてここまでやってきたんです
はい、そうですか…
なんて簡単に夢を諦めるものですか! ねえ、プロデューサーさん!
…言うようになったじゃない
それじゃあその覚悟、ここで試させてもらうわ
なるほど… この前まではずぶの素人と思っていたけど、少しはマシになったみたいね
あなた達はどうやら、一発屋で終わるゲテモノアイドルとは違うようね…
一発屋の…ゲテモノアイドル?
あっ…今何か…思い出せそうだったんですけど…
こ、こほん!
…けれどこんなところで慢心しないでちょうだい。あなた達は今やこの私のライバルなんだから
真の決着はもっとふさわしい舞台…アイドルサバイバルでつけましょう…
それじゃあね
あら…行っちゃいました…
はぁ~ アイドルのたまごだった私達にもいつのまにかライバルがいっぱい増えちゃいましたね
けれどそれだけ、私達の実力が認められてる…ってことでもあります。
ふふ、これもプロデューサーさんの努力の賜物です♪
~ つづく ~