リア充、それはリアルが充実している者達の総称である。

A

だがよく考えてみて欲しい。彼らが本当にリアルが充実をしているのかと!

D

そ、それはどういう意味だ!

A

つまり、彼らはそう、リア充ではないのである。彼らはあたかもリア充であるかのように“偽装”しているのだ

D

な、なるほど

A

そしてそんな欺瞞にひれ伏す我々、非リア充は彼らの嘘を見抜くために、彼らを追跡をすることにした。B、資料を

B

はい、これが今回のターゲットです


そう言って差し出されたそれは、一組の男女である。

ここでは仮称XとZちゃんとされている。

A

この二人を追跡し、偽装の恋人同士であるのかどうか見抜くのだ!

「「「はい!」」



こうして男子二人女子二人の部員は、追跡を開始したのだった。

目的の相手はすぐ見つかった。

木陰のそばにあるベンチに座り、Zちゃんは、

Z

今日は、X君のためにクッキーを焼いてきたんだ


それを聞いた瞬間、仲間のCちゃんが倒れた。

C

わ、私だって彼氏に手作りクッキーとは言わずお弁当を……がくっ

B

Cちゃんが一撃で、こんな手強い相手だったなんて


B君が焦ったように呟く。だがそこで、

X

嬉しいな。でもお菓子よりも僕は、Zちゃんに会えるほうが幸せかな


そんなX君の言葉を聞いたB君が倒れた。

B

俺だって、俺だって彼女がほしいんだぁあああ……がく

A

おい、しっかりしろ、B!


またも仲間を一人失った我々だが、この二人の仇を取るために元気力を振り絞り、我々、AとDちゃんは頑張ったのだが、

Z

はい、X君、あーん

X

あーん


仲睦まじいクッキーを食べさせ合う二人の姿に、我々は屈してしまう。

彼らは偽装ではない、本当の恋人同士なのだ。

本日も我々は、リア充に負けてしまったのだった。

A

く、また倒されてしまうとは

B

そろそろ虚しいだけな気がします


そう言い出したBにそうなんじゃないかなと思いだしたAだが、

A

それなら解散か?

D

いえ、私にいい考えがあります

A

どんな?

D

つまり、リア充を目指す部活です!

A

な、なんて事だ、今まで全然気づかなかった

C

凄いよC!


照れたように笑うC。

こうしてA達は、リア充を探す部活ではなく、リア充を目指す部活へと変わったのだった。

偽・リア充を見つけ出せ!~という部活です~

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