これは5年ほど前のお話しです、当時私はある夢を抱いて脱サラをしました。

隠れ家的なバーを作るぞ!
うるさい大衆居酒屋とは違う、デートや、ゆっくり話しこむのにぴったりな飲み屋だ!

酒好き、料理好きが高じた私はこんな夢を持っていました。

隠れ家的な店にするなら大通りから離れているのは絶対だ!!

「隠れ家的」という言葉に盲目的になっていた私は頑なにこの一点だけは譲りませんでした。

付き添いで来た前職の上司

オークくんは昔から頑固だったけどここは素人の私でもよくないと思うよ…

不動産屋

ちょっとここで飲食店を開くというのは…あまりオススメできないですね…

いいえ!ここじゃないといけません!

下見の時の私には、そこがこれから始まる私の隠れ家ライフのための楽園に見えていたのです。

しかし……


現実は……

※あくまでもイメージです

落書きだらけのシャッター、道に散乱したゴミ、と散々な場所でした。
しかし、私の眼にはそれは些細な問題でしかありませんでした。

この「少し」寂れた路地に煌々と灯りを照らす私の店…静かでも賑わうお店…オークックック…

椅子やテーブルもこだわりのものを用意したぞ!
開店日はクリスマスに合わせよう、チラシも用意しておいて事前にビラ配りをして…オークックック…

私は私の理想の店と計画を作っていました、そして開店日はクリスマスに合わせることで大成功!これが私のプランでした。

できた…私の理想の店だ…!

出来上がったのは、私が思い描いた店そのものでした。成功を確信した私はビラ配りに勤しみます。

新装開店でーす
クリスマスまだ空いてますよー
おしゃれなお店でーす

新装開店でーす
クリスマスにオープンしまーす
きてくださーい

そして、当日…

誰もきませんでした

どうしてこうなったんだろう…

ちなみに、店は4か月後に潰れ自己破産しました

実録・私のクリスマス

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