大西

オレの名前は大西 大輝
32歳自宅勤務のプログラマーだ。

無職ではないが、自宅勤務なだけあって仕事をしている感は無い。
むしろ、毎日が夏休みで”辛い”のだ。

大西

まったく・・・一週間しても一向に連絡ないが・・・大丈夫なのかねぇ・・・

まぁ、いっか・・・オレはオレでやることがあるし。

大西

”オレのやること”
それは、ゲームの製作だった。

めんどくさいアプリケーション作成の合間にちょびちょび作っている。

・・・まぁ、完成する前にやめてしまうのだが・・・

大西

そして、それと並行して、オレの楽しみがあった。

大西

やっぱりかわいいなぁ・・・愛花ちゃんは

ネットでたまたま見かけたコスプレイヤー
特に、このアニメの―とかの格好をしているわけではなく、職業系の格好をしているのだが、またこれが・・・かわいいのだ。

大西

お・・・今日も更新されてる。

大西

昨日の夜に更新された画像は、メイド服だった。

今日は、私にとって大事な日
とっても・・・とっても大事な日
だからこそ、今日はこの服でお祝いしたいと思います。

大西

ほーん・・・誕生日かなんかかな?

大西

・・・・

大西

そういえば、プロフィールとかないのか?

大西

・・・今日は今のところヒマだしな・・・

大西

よし・・・やっちゃいますか。

大西

ふふふ・・・ブログを見つけたでござる。っと・・・

白上

その定期報告の必要性を聞きたい。

大西

何を言っている!!
こんなにアクティブなおっさんが見れるのだぞ!!

白上

そのアクティブさを別に向けて欲しい。

大西

うるせぇ、ネカマ野郎

白上

オンゲーだったら何かと恵が多いのでな!!後、地声でも間違われるからもう何も怖くない!!

大西

あ・・・そっすか・・・

白上

こいつの名前は白上 駿
実際はあれだが、ネット上の"アバター"はかわいい女の子姿だ。

ま、声も高いし。結構隠しきれているので気にはしないが・・・

大西

・・・・あードキドキしてきたー

白上

そんな・・・大輝君・・・

大西

やめてくれ、萎える・・・

白上

ちぇ・・・詰まんないの・・・・

白上

それでは、私はこれでさらばするぞ。親友

大西

は?!なんでだよ。

白上

興味ない&興味ない
お前の気持ち悪いノロケを聞くより買い物行った方がマシだからな。

白上

安心しろ。事後報告ぐらいなら聞いてやる。

大西

てめぇ・・・・

大西

そういうと、電話を切った。
まぁ、アイツがそういうのに興味を持ったら天地変動だわな。

とことん”心霊話”にしか興味を示さないし。

大西

まぁ、確かにキモイのは・・・認めるが・・・

大西

三回深呼吸をして、高ぶる心を抑えた。

そして、手を吹きディスプレイと面と向いて・・・

大西

よし・・・行くぞ!!

プロフィール専用のページは、一昔前。ホームページを作成するのがブームだったころ良く使われていたものだった。
白地にピンクの帯、なんというか・・・

大西

オレには眩しすぎる・・・

大西

見ていくと一見して普通
プロフィール画像は履歴書に貼るような写真以外は普通に書いてあった。

大西

・・・なんだよ・・・これ・・・

大西

日付が・・・一年前の今日とか・・・何の冗談だよ。

大西

そこに書いてあったのはまさしく、一年前の今日だった。

そう、今日更新された日から一年・・・

大西

・・・いや、待てよ・・・

大西

これはどうにか作れるな。設定で一年前に設定すれば見た日の一年前を”死没”にできる。

そして・・・

大西

い・・・今勝手にスクロールするのも作れるし!!
ってか、これブラクラじゃねーか!!

大西

うおー!!ホラー画像がでるぞ!!

大西

長年”ネットサーフィン”をしてきたからこそ、この先にどんな画像が来るかはたいていわかっている”つもり”だ。
だが、慣れないものは慣れない。

大西

見たくねぇ!!

そう叫んだ瞬間、携帯が大きな音で鳴った。

大西

ぬあぁ!!

大西

・・・非通知?だれだよ、こんな悪戯した奴は・・・

大西

よし、スルーだな・・・

さて、ブラクラは・・・

ホームページの方は何の変哲もなくかわいらしいトップページだった。

ただ、カラーで映っていた彼女の写真はモノクロで、まるで遺影のようだった。

大西

なんつーか・・・嫌な感じだな・・・
こう・・・ここまでやる奴の気がしれてるし・・・

大西

そんな時だった。
作業中はイヤホンを付け、音楽を流しながらやってる癖で、何も流していなくてもイヤホンをしていた。
その”おかげで”何か声が聞こえるのが分かった。

大西

だが、その声は怨念の・・・憎悪の声ではなく。
どこか優しいような・・・そんな声だった。

大西

お・・・音量上げてみるか・・・

見つけてくれてありがとう。

大西

なんだ。ただのs―

今からそっちに行くね。・・・

大西

・・・・

大西

なん・・・だとぅ!!

その言葉が飲み込めた瞬間、部屋の扉が勢いよくノックされた。

ドンドンドン・・・

壊れるんじゃないかと思うくらいの勢いだった。
そのうち、体を叩きつける音に変わった。

大西

な・・・なんなんだよぉ・・・だ・・・だれかぁ・・・

たすけて・・・

願うしかなかった・・・

どうしたって誰も来ないのはわかっている。目の前が唯一の入り口だからだ。

敷きっぱなしの布団に潜り込む。丸くなって時間が経つのを待った。

大西

気が付くと鳥が鳴く声が聞こえた。
何もなかった?いや・・・まさかな・・・
何があったかを思い出そうとすると体が震える。

大西

なんだったんだよ・・まったく・・・

恐怖心はあったが、ゆっくりと布団から外を見る。

そとのひざしが部屋を照らしている。安全か?と思うが映画のよくあるパターンがここで目の前に出てくる。


大西

だったらー!!

ガバッと布団をめくり立ち上がる。
素早く周りを見渡した。

大西

ようし、オールグリーンだ。

大西

まったく何だったんだ・・・

大西

・・・という話だ。
どうだ?

百々

・・・

百々

ビミョー

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