ここはおとぎの国。
おとぎ話の住民が集まる世界。

今日もこの世界の学校では、ちょっとおかしな主人公たちが他愛もない会話をしています。

白雪姫

感謝! 感謝!
感謝がたりなーい!

アリス

え……いきなりどうしたの?

白雪姫

みんな、童話に対する感謝を忘れてる!
これは死活問題よ!

赤ずきん

まーた、頭おかしなこと言ってんなー

白雪姫

考えてもみなさい。
今いるクリエイターたちは幼いころから童話を聞いて育ってきたのよ。

白雪姫

そう! あらゆる創作物の基盤には私たちの存在があるということです!

アリス

うーん……?
まあ、あるかも。

白雪姫

にも拘らず何ですかこの体たらくは!
今の世代は、絵本を子供に読ませないらしいじゃないですか。

白雪姫

嘆かわしい!
実に嘆かわしく思います!

アリス

で、どうするの?

白雪姫

それを考えるのが今回の議題じゃないですかー。

アリス

くだらないなー……

赤ずきん

そもそも、絵本ってのが古いのよねー。
今の世の中、他に見せるものなんて腐るほどあるんだから。

白雪姫

特に電子図書なんて邪魔な存在ですね!
ほーんと、ネットで文章読む奴消えればいいのに。

アリス

ここで言う!?
よりによって、ここでそれを言っちゃうの!?

シンデレラ

でも、絵本が減ったのって機能性がないってことでしょ?
負け組の戯言にしか聞こえないわね。

白雪姫

言ってくれるじゃないですか根暗ど貧民。
引きこもりネット三昧の貴方は、そりゃー電子の味方ですよねー。

シンデレラ

何か言ったかしら、ファザコンあばずれ女。
かぼちゃの馬車に括り付けて、レッツパーリィさせっぞ。

白雪姫

上等じゃない。
毒りんごを口にぶち込んで永遠の眠り姫にしてやんよ。

アリス

やめなよ二人とも。
眠り姫が増えたらまたキャラかぶっちゃうよー。

いばら姫

ZZZ……

赤ずきん

とにかく、私たちが童話の魅力をアピールすればいいって事でしょ?

赤ずきん

媒体が絵本だろうと電子図書だろうと関係ないよね!

アリス

そうだよ!
みんなに作品の素晴らしさを知ってもらうように、魅力的に話していかないとね!

白雪姫

えー、めんどくさいなー。

アリス

言いだしっぺがダレちゃうの!?
お前の頭ワンダーランドかっ!

赤ずきん

3年おとぎ組をよろしくね~♪

アリス

出典:不思議の国のアリス、鏡の国のアリス

ある日、人の言葉を話す白ウサギを追いかけ、アリスは穴へと落ちてしまいました。
そこに広がっていたのは現実には決してない不思議の国。
アリスが見たものは夢でしょうか? それとも……

白雪姫

出典:グリム童話、白雪姫

ある国に白雪姫と呼ばれる大変美しい王女がいました。
彼女の容姿に嫉妬した王妃は、その命を奪おうと策を講じます。
白雪姫は森に隠れることになりますが……

赤ずきん

出典:グリム童話、ペロー童話、赤ずきん

あるところに赤ずきんと呼ばれる少女がいました。
彼女はお使いを頼まれて、森の向こうのおばあさんの家へと向かいます。
その途中、赤ずきんは一匹の狼と出会ってしまいますが……

シンデレラ

出典:グリム童話、ペロー童話、シンデレラ

ある国にシンデレラという娘がいました。
彼女は毎日のように、継母と二人の姉から酷い扱いを受けていました。
ある日、お城で舞踏会が開かれることになり、シンデレラはそれを楽しみにしていましたが……

pagetop