翌日の朝、スオウが高校へ通う前のこと
翌日の朝、スオウが高校へ通う前のこと
とミオさんに言って見せたものの、どうするの?
大丈夫、今回はアテがあるんだなあ
ふーん
おばちゃんネットワークだ
おばちゃんネットワーク?
そうだ。オレは家のことをやっていることが多いからな、近所のおばちゃんたちと仲がいいんだ
それで?
ミオから聞いた蓼原さんの住んでいた家の場所、ちょうどそういう知り合いのおばちゃんがいるんだ
おばちゃんはすごいぞ、なかなかしっかりと情報を持っていたりする
まあ、おばちゃん相手なら逃げられることもないってことね
元々仲のいい人なんだ、問題ない
じゃ、いってきます
おう、いってらっしゃい
昼過ぎまでアニメ観て、そっから出るかー
さて、この商店街を抜けて……
この辺りの住所だな
まずはおばちゃんの家を探してと……
おっ、あったあった
すいません、守江です
突然すいません
いえいえ、ヒガタくんが困っているなら
それでどういう御用?
では……前にそこに住んでいた、蓼原さんという家庭をご存じないですか?
蓼原さん?
ええ、もちろん知っているわよ
そうね……三年ほど前に引っ越していったわ
仲のいい一家でね、それにみなさんいい人で
実はちょっと探してまして
何か知っていることはありませんか?
あれ、もしかしてお仕事?
珍しいわねえ、いつももう一人の女の子に任せているんでしょ?
ははは、適材適所ってやつで……
わかったわ、ヒガタくんの頼みだからね
変なことには使わないだろうし、いつも特売のものを取ってくれるお礼もしたいし
ありがとうございます
しかしラッキーね
私、蓼原さんがどこに引っ越したかわかるわよ
ホントですか?
ええ、実は前に一枚手紙をくれたって人がいてね
お隣さんだったから、お世話になりましたと改めて丁寧なのを
なんともあっさりと
おばちゃん、さすがだ
ちょっと待ってね
今そこに話してみるから、すぐ帰ってくるわ
ミオ待ってろ
すぐに会わせてやるからな
ただいま
あ、これこれ
この住所よ。ここからさらに移っているかもしれないけれど……
メモ、構いませんか?
もちろんよ
これでよし、と
元気にしているかしらね
会えたら私にも聞かせて
せっかく来たんだし、お茶飲んでいって
用事がないなら
いいんですか?
遠慮することないわよ
私も何かあるわけじゃないからね
すいません、いただきます
お菓子もあるから、ゆっくりしていって
一時間以上とか長居し過ぎた
もう四時近いじゃねえか……しまった
ん、あれは?
ヒガタさーん!
む、この声はこみみちゃん
スオウと下校一緒じゃないのか
どうしよっかな……
悪い子ではないんだけど、好奇心が強いから仕事だってわかるとついてくるぞ……
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