・カメコは初めてこの図書館に来たので、館内の詳しいことは知らない。彼女が見たことを伝えることは可能。
・行ってほしい場所があったら場所を指示すること。ただ、「行って」と指示するだけではその場所に行くだけになる。
・図書館の中の人に話しかけるには、カメコに指示すること。
・行動できるのは図書館の中のみ。外には出られない。
・問題進行中にも注意事項が出てくる可能性があり、その時は、「ヒント」でアナウンスされる。
カメコという女性から依頼された、本の捜索。
「ラテシン国物語」についていろいろ調べ、ついに2階で発見した。
しかし、その本は他の人が読んでいて、借りられてしまった。
2冊とも貸出中というピンチの中、私は「もう1冊の貸出中の本」に注目した。
そして、その本が今日返却されると知り、解決の糸口が見えたところなのだ。
なんかこう、あらすじを一人で語っているのを見ると、なんとなく悲しくなってくるね。
あの、これ今までシンディがやってたのだが……
うーん、しゃべっている方はあんまり気にならないものかな。
まあ夏山ビリジアン足軽の君が言うと、なんか変に思えるのだが。
元ネタ不明な変な名前で呼ぶのはやめてくれ。
元ネタなど分からせる気はないよ。そもそも元ネタなんて無いわけだし。
はぁ、そうですか……
しかし、本の入手ルートの目星もついたし、そろそろこの問題も、終盤といったところかな。
まあ、確かに探すべき本のありかは大体見当ついているし、終盤といえば終盤になるのだろうけれど……
ちゃんと目的を達成するまで油断は禁物だよ。
わかってるよ。
さて、返却日が今日であるなら、返却されるのを待つしかないだろう。
あ、いや、返却されてすぐに他の人に借りられたら困るな……
ああ、たしかにそれもそうだね(考えてなかったけど)
なんか心の声が聞こえた気がするけれど、気にしないでおこう。
そうだな、返却されたら連絡してもらうようにするのはどうかな。
カメコさん、司書の人に、「ラテシン国物語」が返却されたら、すぐに借りられるようにお願いしてくれませんか?
司書の人にお願いしたよ。他に借りる人の予定がなかったから、返却があったらすぐに電話してくれるって。
よし、後は返却されるのを待つだけだな。
カメコさん、お茶でもして、返却されるのを待ちましょう。
えっと……図書館内は飲食禁止だし、中にお茶ができるスペースは無いわよ?
うっ、さすがに図書館の中はダメか。
では外の喫茶店でお茶にしましょう。
あーそうだ、関係ないと思ってライナー君に言うのを忘れてた。
え、何をだい?
この問題では、図書館内でしか行動できないよ。
図書館の外には出られないんだ。
何で今頃言うのさ!
そういうのは最初に言ってくれないと困るよ!
あ、いや、まさか図書館の外に出るとは思わなかったからさ。
水平思考問題なら、実は外の本屋で買ってくるとか考えられるだろう……
あ、一応そういうことは考えていたんだ。
ライナー君のことだから、そんな発想は出てこないと思っていたんだけどね。
一応私、水平思考問題サイトのマスコットキャラクターなのだが?
ああ、そういえばそうだった。すっかり忘れていたよ。
シンディは物忘れが激しいのだろうか?
それで、他に決まり事とかはないだろうな?
必要ないと思って言わなかったけれど、この問題には次の約束事が設定されているよ。
・カメコは初めてこの図書館に来たので、館内の詳しいことは知らない。彼女が見たことを伝えることは可能。
・行ってほしい場所があったら場所を指示すること。ただ、「行って」と指示するだけではその場所に行くだけになる。
・図書館の中の人に話しかけるには、カメコに指示すること。
・行動できるのは図書館の中のみ。外には出られない。
・問題進行中にも注意事項が出てくる可能性があり、その時は、「ヒント」でアナウンスされる。
重要なことばかりじゃないか! 最初に分かってたらこんなに苦労してないよ!
んーまあ、亀夫君問題としては基本的なことばかりだから、適宜説明すればいいと思っていたけれど……
そういえばライナー君、今日が初めてだったね。
初めてか初めてじゃないか以前の問題だろう……
実際の問題では、こういう決まり事がある場合は問題文に記載されていることが多いから、安心してくれたまえ。
つまり最初は不安をあおっていたわけか……?
どっちみち、図書館の中だろうが外だろうが、時間を潰すことには変わりない。
カメコさん、本でも読んで待っておきましょう。
私、本そんなに好きじゃないし、退屈なのも嫌なのだけれど……
え……?
このまま待ち続けるのも退屈だわ。何とか今日中に借りないといけないのだけれど、今日が返却日の本って、いつどこに返ってくるのかしら?
あの……カメコさん?
ん、今のはヒントのつもりだったのだが、気が付かなかった?
どう読んでも独り言にしか見えなかったが……
亀夫君問題は、出題者が登場人物になりきって進める問題だ。ヒントだって、登場人物になりきって出すのは不思議ではないだろう?
確かに、言われてみれば別に不自然ではないかな。
実際の問題では、ヒント欄に出てくるからすぐに分かるけれどね。
また仕様の問題か……
そりゃだって、いきなりヒントおじさんとか出てくる方が不自然じゃないかい?
普通にシンディがヒントを言うのではダメなのか?
私はカメコだ。カメコが言うことは私が言うことと変わりはない!
そういうことだよ、ライナー君。
いや、あの、カメコさんのグラフィックで名前を呼ばれると、違和感バリバリあるな。
とりあえず、さっきのはヒントなのだから、ありがたく参考にさせてもらおうじゃないか。
とはいうものの、一体何がヒントになっているのか……
ヒントをよく読んでごらん。
いろいろ情報が出てくるはずだよ?
えっと、カメコさんは待つのが苦手で退屈している。
今日中に本を借りなければいけない。
返却日が来た本が、いつどこに返ってくるのかわからない……
ただ謎が増えただけのような気がするが?
その謎を解くのが、今回の問題なのだろう?
そうは言っても、返却されるまで待つしかないし、今日中に借りないといけないのは分かり切ったことだし……
それに、今日返却される本なら今日中に、そのうちカウンターに返ってくるだろう?
それが当たり前だと思うのだが……
ライナー君、水平思考問題に「当たり前」という言葉は禁句だよ。
え?
水平思考の多くは、常識や当然の出来事、当たり前の現象を覆すような考え方をしなければ解けないのだ。
問題文と解説、両方が合わさってようやく「当たり前」の出来事として成立する、そんな問題が山ほどあるんだよ。
確かに、「ウミガメのスープ」ではそんな問題が多いもんな。
しかし、「当たり前を打ち破る」……?
例えば、「実は貸出中の本は返ってこない」とか、「カメコさんには本を諦めてもらう」とか、そういうこと?
十分可能性としてはありえるよ。
それ、登場人物の目的を果たせていないじゃないか!
そうとも限らないよ。
「貸出中の本は返却期限に返ってこない」という設定なら、別の切り口から考える必要があるし、実は納得のいく理由があって「本を借りるのを諦めさせる」ということが答えかもしれない。
それはどうもこっちが納得しないというか……
ならば、しっかりカメコの目的を達成させることだね。
しかしこれ以上はどうにもならない気が……
なんだ、もう手詰まりか。やはり君はすぐに諦める癖があるようだね。
いや、一応は考えているんだけれど、思いつかなくてね。
それを手詰まりと言うのだよ。
しかし、解決方法はきちんと準備してある。
いろいろ動いてみないと話は進まないよ。
動くと言ってもなぁ……
仕方ないね。私がどうやったら手詰まりの状況を打破できるか、教えてあげよう。
とは言っても、やることは今までと大して変わらないけれどね。
大して変わらないことをやる……?
1.調べていないところや周囲の状況をもう一度調べてみる
関係ないと思っていたところに意外な解決手段があったり、調べたと思いこんでいるところを調べたら新たな事実が発覚したりすることはよくあるよ。
2.周囲の人にいろいろ話を聞いてみる
一見関係ない人から、重要な情報が聞けるかもしれない。
通行人などのモブキャラクターだからといって、関係ない話ばかりするとは限らないよ。
登場人物の考えを聞いてみるのもいいね。
3.場所を移動してみる
あちこちに移動する問題は複雑になるからそんなに無いけれど、一度言ったことがあるところにもう一度行ってみると、他の情報と併せて新しい情報を得られることがあるかもしれない。
4.常識外の提案をしてみる
突拍子もないアイデアが浮かんだら、試してみるのも一つの手だね。
「これはさすがにないだろう」と思っていることが、案外答えだったりするからね。
他にもあるだろうけれど、大体こんなところかな。
たしかに、今までとやることは変わっていないようだが、それで解決するのか?
やってみるにこしたことはないだろう。制限時間も質問制限もないし、失敗してもペナルティがあるわけでもないしね。
もっとも、たまに制限時間があったり行動によってペナルティが発生したり、結末が変わったりする問題もあるけれどね。
そんな問題もあるのか……
とりあえずやってみよう。
カメコさん、1階の様子を……
あああ、もうこんな時間だ!
ライナー君がぼやぼやしているから、もう終わらないといけなくなったじゃないか!
えー!?
これから話を進めようと思った時に……
ということで、次回で解決できるといいね。
【今回のまとめ】
・問題に関する約束事が設定されていることがある。始める前に目を通しておこう
・ヒントも登場人物になりきって出される。それがどういうことを意味しているか、しっかり考えよう
・手詰まりになったら、もう一度あれこれ調べたり、周囲の人に話を聞いたり、場所を移動したり、いろんな提案をしたりしてみよう