久米瑠子(くめるこ)

ご注文は以上でよろしいでしょうか

中村多喜男(なかむらたきお)

はい、それで大丈夫です

女神ちゃん

わー!ちょっと待ってください!このフルーツたっぷりのパフェ追加で!

久米瑠子(くめるこ)

は、はい!7種の虹色フルーツパフェを追加でしゅね…ですね

久米瑠子(くめるこ)

ご、ごゆっくりどうじょ…どうぞ

女神ちゃん

ふー、あぶないところでした

中村多喜男(なかむらたきお)

あのさ

女神ちゃん

はい

中村多喜男(なかむらたきお)

なんで女神ちゃんがいるの?

女神ちゃん

それはですね、1時間前のことです

中村多喜男(なかむらたきお)

よし、じゃあ行ってくるよ

女神ちゃん

どこ行くんですか?

中村多喜男(なかむらたきお)

こないだの喫茶店だよ。女神ちゃんが行けって言ったんじゃないか

女神ちゃん

あー、あのメイドがいる

中村多喜男(なかむらたきお)

なんども言うけど店員さんだからね

女神ちゃん

どーぞー、行ってきてください

中村多喜男(なかむらたきお)

なんでそんな無気力なの?

中村多喜男(なかむらたきお)

お昼もあの喫茶店で済ませてくるから、女神ちゃんはなんか作って食べてて

女神ちゃん

ちょっと待ってください!

中村多喜男(なかむらたきお)

今度はなに

女神ちゃん

お兄さん、お昼は作ってないんですか

中村多喜男(なかむらたきお)

そりゃあ、まだ10時だし

女神ちゃん

なら私も行きます!

中村多喜男(なかむらたきお)

急にどうしたの

女神ちゃん

どうせ外でおいしいものを食べてくるんでしょう

女神ちゃん

お兄さんだけそんな贅沢するなんて許せません!私も食べます!

中村多喜男(なかむらたきお)

ただの喫茶店だよ

女神ちゃん

いいえ、こないだ食べたパフェはなかなかのおいしさでした

中村多喜男(なかむらたきお)

支払いは僕だったけどね

女神ちゃん

そしてまだ食べてない種類のパフェもあります

女神ちゃん

これはもう!行くしかないでしょう!

中村多喜男(なかむらたきお)

なんかキャラぶれてない?大丈夫?

女神ちゃん

連れてってくれれば治ります!さあ行きましょう!

女神ちゃん

て、ことがあったんです

中村多喜男(なかむらたきお)

当事者だから知ってるけどさ

女神ちゃん

この女神ちゃんを差し置いておいしいものを食べようなんて

女神ちゃん

もっと私を大事にしてください!

中村多喜男(なかむらたきお)

連れてきてあげたんだからいいでしょ

女神ちゃん

まあ、今回は許してあげましょう

久米瑠子(くめるこ)

お待たせしました

女神ちゃん

来ました!

中村多喜男(なかむらたきお)

………

女神ちゃん

ふう、おいしかったです

中村多喜男(なかむらたきお)

結局3つもパフェ食べたね

女神ちゃん

甘いものは別腹ですよ

女神ちゃん

さてと次はどれを食べましょうか

中村多喜男(なかむらたきお)

まだ食べるの!?

女神ちゃん

さっき別腹だって言ったばかりじゃないですか

中村多喜男(なかむらたきお)

ほどほどにしときなよ…

久米瑠子(くめるこ)

あの、すみません

中村多喜男(なかむらたきお)

うわっ、は、はいなんでしょう!

久米瑠子(くめるこ)

あ、いえ、突然しゅみま…すみません

中村多喜男(なかむらたきお)

あ、いえ、どうしました

久米瑠子(くめるこ)

そのこの間の御礼をちゃんとしたくて

久米瑠子(くめるこ)

この間は、助けていただき、ありがとうございました

中村多喜男(なかむらたきお)

いえ、僕はなにもしていません

久米瑠子(くめるこ)

そんなことはないです。あの時、声をかけてくれたおかげで私は頑張れています

久米瑠子(くめるこ)

今はお皿少ししか割れません。それに料理も7割くらいで運べるようになりました

中村多喜男(なかむらたきお)

それはもうちょっと頑張ってほしいところですけどね…

久米瑠子(くめるこ)

うぅ…すみません…

中村多喜男(なかむらたきお)

ああ、いえ別に責めてるわけじゃないですよ

久米瑠子(くめるこ)

その、なんでもない言葉だったかもしれませんけど、私はその言葉に助けられました

久米瑠子(くめるこ)

なので、あなたが困っているときはなんでも言ってください。私で力になれるかわかりませんが

中村多喜男(なかむらたきお)

はい、ではそういう時は頼らせてもらいます

久米瑠子(くめるこ)

ところでお名前聞いてもいいでしょうか?

中村多喜男(なかむらたきお)

あ、はい。中村多喜男です

久米瑠子(くめるこ)

私は久米瑠子といいます

久米瑠子(くめるこ)

そちらの方は…

女神ちゃん

うーん…フルーツは食べましたし、チョコも食べましたし、もう種類がないですね…

女神ちゃん

まあ、アイスでいいですかね

中村多喜男(なかむらたきお)

この子は…えーっと…

女神ちゃん

おほん。私は、「ラブソングを歌わせるならこの人大会」連覇予定の

女神ちゃん

女神ちゃん!

女神ちゃん

です

久米瑠子(くめるこ)

ラブ…?女神…ちゃん?

中村多喜男(なかむらたきお)

えーっとまあ親戚の子みたいな感じの子です

久米瑠子(くめるこ)

そう…ですか…

女神ちゃん

女神ちゃんは女神ちゃんなんですけどねえ。まあいいでしょう

女神ちゃん

それよりメイド!このストロベリーアイスをください!

久米瑠子(くめるこ)

は、はい!かしこまりました!

久米瑠子(くめるこ)

お会計××××円になります

中村多喜男(なかむらたきお)

女神ちゃんどれだけ食べたの…

久米瑠子(くめるこ)

ありがとうございました。またお越しください

女神ちゃん

さて、お兄さん。結構仲を深められたんじゃないですか

中村多喜男(なかむらたきお)

財布の中はだいぶ減ったけどね

女神ちゃん

女の子一人を養えるくらいの甲斐性がなくてどうするんですか!

中村多喜男(なかむらたきお)

学生は貧乏なんだよ…

女神ちゃん

ともかく、まだまだモテの道は始まったばかり。気を抜かずに今後も…

中村多喜男(なかむらたきお)

あ、ごめん女神ちゃん。電話みたい

女神ちゃん

せっかく私がありがたい言葉を送っているのになんですか

中村多喜男(なかむらたきお)

……知らない番号だな

中村多喜男(なかむらたきお)

もしもし

あっ、情けない人の声です

中村多喜男(なかむらたきお)

その声…岸さん?

はい、海音です。今大丈夫ですか?

中村多喜男(なかむらたきお)

うん。どうしたの?

実は探し物を手伝ってほしくて

中村多喜男(なかむらたきお)

また何か落としたの?

気が付いたらなくなってました

中村多喜男(なかむらたきお)

だからそれを…。まあいいや

中村多喜男(なかむらたきお)

どこに行けばいい?

そうですね、この前の交差点でいいですか

中村多喜男(なかむらたきお)

わかった。いまから行くよ

女神ちゃん

どこか行くみたいですね

中村多喜男(なかむらたきお)

うん、なんか手伝ってほしいことがあるみたいで

女神ちゃん

まあお昼ご飯は食べられたのでいいでしょう

女神ちゃん

そんなわけで私は家に帰ります

女神ちゃん

さあお兄さん!モテモテ街道を走り抜けるのです!

中村多喜男(なかむらたきお)

そんな道走りたくないから…

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