六月のいつの日だったかな。
そんな日。曇ってるっていうか晴れてるっていうか。
アツイっていうか涼しいっていうか、サムいっていうか。

おとこ

マホウとか使いたくないか

おとこ

オトコの浪漫だ

おんな

…………

おとこ

こう、手からブワァァァァとか、
目からビガァァァァァァァンとか

おんな

…………

おんな

そうね、あたしが魔法を使えたら……あなたを真っ先にバクハツさせるわ

おとこ

ハハッ

おとこ

オトコのロマン……ジバク、さ

おんな

…………

おんな

えへっ

おとこ

なっ!?

おんな

じゃあ、あたしオガクズ削るバイトあるから。じゃあね

おんなが帰った。おとこの心にはおんなの微笑みだけが残った。
この教室にはおとこしか残っていない。

おとこ

えっ……あぁっ……?

おとこ

…………

おとこ

お前の魔法でオレの心がダイバクハツだよ!

おとこの心拍数はうなぎ上り円高ドル安だった。


また、いつかの六月に続くかもしれない。

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