――まぜる。

――栗駒まぜる・・・・・・。

――目を覚ましなさい・・・・・・。

??????

こら!!目を覚ましなさい!!まぜる!!

栗駒まぜる

うーん……、何……?おじいちゃん……

おじいちゃん

こ…こら!!わたしのことは、ロリっ子天使ちゃんと呼びなさい!!全く……

スルー。

栗駒まぜる

……で、朝っぱらから奇抜な格好をしたおじいちゃんが、わたしに何か用?

おじいちゃん

まぜる……。あなたも、今日で15歳。これで、あなたも代々栗駒家で受け継げられてきた〝お役目〟を正式に継ぐ年頃になったということ。これが、どういう意味かは、説明する必要なんてないわよね!?

栗駒まぜる

お、お役目!?何のことだっけ……?

おじいちゃん

まさか、何のことだか分からないなんてことないわよ……ね?

栗駒まぜる

……

おじいちゃん

……

栗駒まぜる

??????

おじいちゃん

〝困惑導士〟になって、人々を困らせることでしょ!!ちゃんと、幼い頃にお役目について話しました!!忘れたの!?

栗駒まぜる

こ、困惑導士!?お役目!?そんな話、聞かされたっけ!?

おじいちゃん

わたしは、しっかり覚えてますよ。あれは、あなたがまだあなたのお母さんのお腹の中にいた時……

栗駒まぜる

それって、全く聞いてないのと一緒じゃない!!

おじいちゃん

ちなみに、その時に全て説明したので、生まれてからは一度も話してません(笑)

栗駒まぜる

じゃあ、もう一度説明してよ。そもそも、何?〝困惑道〟って……

おじいちゃん

それはですね――、

困惑道とは?
迷い迷った焦り道、惑い惑われ幾星霜。
人生とは、すなわち螺旋である。
迷宮入りの哲学者。
芽は、やがて大樹となる。
迷走する瞑想。

栗駒まぜる

え……!?つまり、どういうこと……!?

おじいちゃん

まぜるなら、きっと立派な困惑導士になれるわ。

おじいちゃん

さ、学校に行きなさい。もう、困惑試験は始まっているのよ。

栗駒まぜる

ええええ!?まだ、何も分からないんだけど……!!

――あと、〝困惑試験〟って何なの?

おじいちゃん

つべこべ言わない!!あとは、実践で覚える!!以上!!

栗駒まぜる

ふえぇ……

おじいちゃん

いい、困惑っぷりね。やっぱり、あの娘には才能があるわ。

おじいちゃん

あわてふためく才能が(笑)

――続く!!

一話 『目覚めよ!!困惑導士☆栗駒まぜる!!』

facebook twitter
pagetop