――まぜる。
――栗駒まぜる・・・・・・。
――目を覚ましなさい・・・・・・。
――まぜる。
――栗駒まぜる・・・・・・。
――目を覚ましなさい・・・・・・。
こら!!目を覚ましなさい!!まぜる!!
うーん……、何……?おじいちゃん……
こ…こら!!わたしのことは、ロリっ子天使ちゃんと呼びなさい!!全く……
スルー。
……で、朝っぱらから奇抜な格好をしたおじいちゃんが、わたしに何か用?
まぜる……。あなたも、今日で15歳。これで、あなたも代々栗駒家で受け継げられてきた〝お役目〟を正式に継ぐ年頃になったということ。これが、どういう意味かは、説明する必要なんてないわよね!?
お、お役目!?何のことだっけ……?
まさか、何のことだか分からないなんてことないわよ……ね?
……
……
??????
〝困惑導士〟になって、人々を困らせることでしょ!!ちゃんと、幼い頃にお役目について話しました!!忘れたの!?
こ、困惑導士!?お役目!?そんな話、聞かされたっけ!?
わたしは、しっかり覚えてますよ。あれは、あなたがまだあなたのお母さんのお腹の中にいた時……
それって、全く聞いてないのと一緒じゃない!!
ちなみに、その時に全て説明したので、生まれてからは一度も話してません(笑)
じゃあ、もう一度説明してよ。そもそも、何?〝困惑道〟って……
それはですね――、
困惑道とは?
迷い迷った焦り道、惑い惑われ幾星霜。
人生とは、すなわち螺旋である。
迷宮入りの哲学者。
芽は、やがて大樹となる。
迷走する瞑想。
…
え……!?つまり、どういうこと……!?
まぜるなら、きっと立派な困惑導士になれるわ。
さ、学校に行きなさい。もう、困惑試験は始まっているのよ。
ええええ!?まだ、何も分からないんだけど……!!
――あと、〝困惑試験〟って何なの?
つべこべ言わない!!あとは、実践で覚える!!以上!!
ふえぇ……
いい、困惑っぷりね。やっぱり、あの娘には才能があるわ。
あわてふためく才能が(笑)
――続く!!