精霊と呼ばれる存在が一般的に認識された現代。
精霊と呼ばれる存在が一般的に認識された現代。
精霊を宿し剣の腕を磨く者達がいた。
やがて来る災厄に立ち向かう為、彼らは共に精霊との繋がりを深めていく。
私立アルテミス女学院。
今日、ここで新たなる精霊使いを見出す為の特別試験が行われようとしていた。
さて、今日は待ちに待った入試。女子校である聖アルテミス女学院を受験した君たちは一般試験で見事合格した。一般試験に合格したという事はつまり既に入学の権利を持っているという事。この女学院は一般学科と精霊学科があり、一般学科は現代における普通校と同じ扱いになる。精霊学科というのがつまり本作におけるコンセプト、精霊との繋がりに関係するものであり、君たちはこれに合格すべくこの学校を受験したと言ってもいい
現在の場所は女学院内の体育館。そこに受験生である君たちはいる。ここでは霊降の儀という儀式が行われる。これにより君たちに精霊の素質があるかどうかを見出す。これをクリアする事で晴れて女学院の精霊科に入学する事が叶う。精霊科の受験に落ちても一般の方に入れるのでその点は安心して貰っていい
体育館の演台にはこの学院の学院長がおりもう暫くしたら白百合会と紅薔薇会の会頭が演台にやって来る予定だ。白百合会と紅薔薇会はこの学院の生徒の代表たる人物が参加している言うなれば生徒会のようなもの。それが二つあり時に対立時に協力している
教師を先頭に受験生は並んでおり、これから説明が行われる
白百合会の会頭はアグレットだ
お、私か
在校生からも霊降の儀の手伝いが駆り出されており、アグレットが来ると\お姉様ー!/と手伝いである在校生の歓声が響く。同じく紅薔薇会の会頭である鳳条院矢代という女性がやって来てこれまた歓声。二人共代表に選ばれるだけあってかなりの美人だ。そう、この世の人とは思えないくらいに
Σ!?
……
歓声の大きさはアグレットの方が大きかったようだ
ふん、アグレット、覚えてらっしゃい
そんな事言わないで下さいよ。僕悲しいです……
何を競り合っているのやら
新入生の皆様。いえ、まだ入学はしていませんでしたね。まずは一般試験の合格おめでとうございます。これで貴方達の入学は確定したも同然。しかし、それだけでは精霊科に入る事は許されません。それはこの霊降の儀で精霊を手にしてから。精霊との契約、と言っても仮契約ですが、それが結べなかった場合残念ですが精霊科に入る事は許可できません。この場にいる全員が精霊科を希望なので、その場合残念とは思いますが一般科の方に入って貰う形となります。無論我が学院の一般科も精霊科と同じくらいに優秀なのでまた違った道を歩む事とはなりますが思い出に残る事でしょう
学院長の言葉を聞いていた受験生の一人が手を挙げて質問をする
はい、先生。そもそも精霊とは何ですか
彼女も精霊科を受験するのでその知識はあるが今一度学院長の口から説明を受けたいらしい。
精霊とは自然界に存在する魂の塊の事です。こことは別の異世界とでも言いましょうか。ここに集まったみなさんは、その精霊と契約する素質を既に持っています。そうでない方は精霊科の受験許可がおりないはずですからね。今や精霊はこの世界と深いつながりを持っています。電化製品には雷の精霊が宿り、消防隊には水の精霊の使い手がいます。就職の際にも精霊がいた方がかなり有利です
普通のRPG的な精霊認識でOKかな?
OK。学院長が色々と説明をした後に言う
まずは精霊を見て頂いた方が早いでしょう
って事で白百合会と紅薔薇会の会頭に精霊を具現化して頂きます。ここで精霊の契約レベルというか何というか、呼び出してからの進化の過程みたいなものを表記
第一段階:魂のような揺らめき
精霊を最初に呼び出した時、契約が完全に結ばれておらず(仮)の状態になる為このような不安定な状態での降臨となる。
第二段階:器への憑依
学院から貸し出される武器に宿す事で特殊な力を得る。
第三段階:精霊の具現化
精霊との繋がりが深くなり本契約が結べると(仮)が取れて晴れて現界させる事が出来る。これは霊降の儀の際に思い描いた姿が基本となり、それらは総じて獣のような生物の姿となる。
最終段階:精霊武器の召喚
精霊自身を武器の形に変化させ召喚する。第二段階の時よりも格段に力が上がり精霊の力を思う存分発揮できる。そこに契約者との繋がりも関わって来る。繋がりが深ければ深い程精霊の力を呼び覚ます事が可能で、時に本来の力以上のものを発揮する事が出来る。
会頭は既に最終段階まで至っており精霊出せるわ武器出せるわな状態。アグレットから出すかい?
出しますわ
僕の出番……だよね。──おいで!『ビート!』
精霊を呼び出すよ
ででーん!
\お姉様ー!/
\お姉様ー!/
\お姉様ー!/
ところでビートってどんな奴?
鷹の姿にでもしようか
肩にとまるのか
おお
ですな
鷹です。
矢代も召喚しとく
来なさい……『朱雀』!
朱雀っぽい何かを乗せる。同じ鳥同士でライバル意識を高める。二人が召喚したのを見て学院長が
そして精霊の繋がりをさらに深めた者は、それを武器として呼び覚ます事が出来るのです
ちなみにさっきの段階の過程の説明はさっきの説明の時に入れた形
何時も通りに……よし、『フォーム・タクト』!
鷹のビートが指揮棒の姿に変わるよ
指揮棒だったか武器
だぜ
「ふふん、私(わたくし)も行きますわよ……。『フォーム・ウィップ』!
炎の鞭になっとくわ。女王様とお呼び?
矢代さんに勝てる気がしないのだが
二人のお披露目に全員がおおー!と歓声を漏らす
どちらも凄い……
と見とれてますかね
おぉ~
ぱちぱち手を叩いてるね
とりまなんか学院長がさらに追加で色々と説明をした後、順番に並んだ君たちが霊降の儀を行う為に前に進む。特殊な器具を握りしめ、目を瞑り精霊を思い描く。何人かが精霊を手にし、また何人かが何も起きず一般校の方へ進む事に。
へいへい並んで並んで。握力図る奴っぽいの握って。適正あると光って精霊さんがやってくる
私は…上手くいくだろうか
ぼそっと呟いて順番待ちー
君の前の前の奴が成功させてその後、つまり君の前の奴が何も起きずその場に倒れた。
そしてついに悠雅の番が来た。