2時間ほど経っただろうか、今度は今まで見たことがない、すごい形の乗り物が突然現れた。
こんな乗り物、テレビでも一度も見たことがない。
現れたのは、真っ白なビニールに包まれたタマゴ型のタイヤの付いている乗り物。
中は椅子が中央にあり、人一人座れるようになっている。
白いビニールの前と後ろに透明なビニールで窓のようになっている。
後ろから車椅子のように押せるようになっているためこの透明な窓が必要と思われる。
そして、横にはチャックが着いており、そこから点滴などを供給できる仕組みだ。
しかもこのタマゴカーにはすごい機能が付いている。
中に入ると、ゴーッとすごい風の音がするのだが、座った右肩辺りから勢い良く、冷たく新鮮な空気が取り入れられているのだ。
これは画期的な乗り物だ。
このタマゴカーに乗ったままの状態で、胸のレントゲン撮影までもできてしまうという、非常に便利な乗り物であるのは間違いない。
私は、こうして、初めてコロナと一緒に、この『タマゴカー』なる乗り物に乗ったのだ。