飛行機での長旅を終え、とうとう私は降り立った。
目に飛び込んでくるスペイン語が、遠い異国の地に来たのだということを実感させる。
アジアの島国である日本から南米大陸にあるコロンビアに行くためには、一日以上の時間を要した。
朝と夜が逆転してしまうほどの時差もある。地球半周分の移動は、想像していたものの何倍も大変だった。骨という骨が、ミシミシと音を立てている気がする。
移動が大変なだけではない。お金だってかかる。エコノミークラスの移動であっても、私が払ったことのある飛行機代の末尾に、ゼロが一つ追加されるぐらいの値段だ。