【2日目の収支】
ドル表記
1$=120円
ギャンブル代のみ

+1,200$

 三日目。







 折角なので、魅力的な賭け方を紹介します。


 
 まず100$を2倍になる場所に賭けます。およそ2分の1の確率で、当たり、100$増えます。

 もしはずれたら、200$賭けます。当たれば400$。BET金額は最初に負けた分を含めると300$。ということは100$の儲けですね。

 そしてもうおわかりと思いますが、それでも負けたら400$かけるのです。当たれば800$。100+200+400=700$のBETで800$。

 そう倍々に賭けていくと、どこかのタイミングで2分の1の確率で100$儲かるのです。




 大切なのはその1単位(今回の例では100$)の設定。少なければ儲からないし、多すぎたら資金が足りなくなる。ナンチャイが設定したのは、31単位をスタートで所持すること。

 すると
  1+2+4+8+16=31 で、

2分の1を5回連続で外さない限り、1単位が増え続けます!

 2分の1ははっきり言って誰でも当てれます。しかも5回の内に1回あてれば良いのです! これを読んでいる人も思った筈です。確かに余裕だと。

 【シュミレーション】

 1回目 はずれ
 2回目 当たり  1単位儲け

 1回目 はずれ
 2回目 はずれ
 3回目 当たり  1単位儲け

 1回目 当たり  1単位儲け

 1回目 はずれ
 2回目 はずれ
 3回目 はずれ
 4回目 当たり  1単位儲け

 1回目 はずれ
 2回目 当たり  1単位儲け


 これでもう5単位儲かります。心配なら御自身で、サイコロの奇数と偶数で試してみるといいでしょう。トランプの赤と黒でもいい。

 派手さはないが、着実に1単位が増える感覚が分かるでしょう。そして気付けば32単位を儲け、6回連続の資金を得ているはずです。そうなったら更に盤石です。笑いが止まりません。


 これについては更にコメント欄にて語ります。
 無論実際試される方は自己責任でお願いします。

 さて、三日目はラスベガスラストの夜。彼女を部屋に残し、ナンチャイは一睡もせず、カジノで遊び散らかしていました。
(ほんまコイツ最低な奴やなw)

ナンチャイ

!?

 ナンチャイはある事に気付いた。
 今、白い球を投げるディーラーについてだ。ナンチャイが2倍の箇所に賭けた時、投げる前に手元のコインで勝った時のコインを用意しているのだ。





 ここで思い出して欲しい。『課長 島耕作』である。そこのエピソードで

『美人ディーラーにサインを送ってもらい、荒稼ぎする』

そうゆうシーンがあるのだ。しかも原作では、そのあと美人ディーラーとムフフな展開付きだ。




 そしてナンチャイにそのサインらしきものを送ってきているのは、金髪でどちゃくそ美人の若い女性ディーラーだった。名前は今でもはっきり覚えている、金縁の黒いプレートにCINDYとあった。

CINDY

No more bet.

 当たった。
 CINDYは用意していたコインをそっとナンチャイのコインの上に乗せ、目を合わせニコリと自然な笑みを加え、手元によこしてくれた。

ナンチャイ

こ、こ、これわぁ~!

 完全に重なった島耕作パティーン。
 イケる! 
 これでぼろ儲けだし、こんな綺麗なおねぇさんとムフフ……、そしてまた例のサインが!








 さっきは100$が2倍になった。こうなりゃ200$の勝負を、もう一度同じパターンで――

CINDY

ス……

ナンチャイ

やはりサインも倍に!!
うほーーー!

 はずれました。

ナンチャイ

気のせいかよーー!
んな漫画みたいな事
起こるか―!!

 期待した人はごめんなさい。普通の作業でした。それを漫画読みすぎで勘違いしてただけ。ただの思い込みと妄想と願望の交差点を通り過ぎただけでした。













 そして真夜中から朝に掛けてのテーブルは静かでしたが、その分ディーラーとも近しく接している感じがしました。



 ですがディーラーは度々交替するようです。CINDYはテーブルを離れていきます。

 ナンチャイは執拗にそのルーレットの台で遊び続けました。収支は悪くない感じです。


 そしてずっと同じテーブルで遊び続けるコロンビア人が居ました。というか、もう朝方で、テーブルにはずっと、ナンチャイとコロンビアブラザーだけでした。

CINDY

Hi♪

 夜明け頃、CINDYが戻って来た。なんか顔見知り感があり、ナンチャイフィルターでは、もう友達感覚。



 そして例の計画を実行する時がきたのです! ガチで増やしてきたギャンブル資金をつぎ込む時が!

 確か3,000$はあったはずです。かと言って、一点賭けの3,000$BETは出来ない。テーブルにはMINIMUM BET と、MAX BETという設定があり、この台は1$から200$までだったのだ。

 それに3,000$を一挙に賭けれるテーブルを探してもいいが、CINDYがいるテーブルをわざわざ離れるのも嫌だし、そもそも一回で決まるのは流石に味気ない。



 ナンチャイは100$を一点賭け(1~36の数字にピンポイントで賭けること)していこうと考えました。

 もし当たると3,600$になり、日本円にすると432,000円。ナイスすぎる。




 CINDYもいるし、ゆっくり1枚づつ100$コインを一点賭けしていくナンチャイ。

コロンビアブラザー

You are 
a gambler.

 コロンビアブラザーは、ナンチャイの100$一点賭けを見て感心の様子。

 CINDYははずれると残念がってくれたり、惜しい時にはそれらしいアクションをしてくれました。ナンチャイはとても楽しかったことを覚えています。





 そして2,000$ぐらい溶けた頃、遠い場所に置きたくてCINDYにコインを置いてもらいました。16か19で悩んでいましたが、時間ギリギリで16から19に移動させました。

 19に入りました。

コロンビアブラザー

Wow!

CINDY

Excellent♪

ナンチャイ

キターーー!!

 三人は立場など関係なく喜びました。
 CINDYが手にしたことがなかった黄色に輝く1,000$コイン3枚と100$コイン5枚を賭けたコインの上に積み、ナンチャイの前に運んでくれました。

 ただナンチャイはチェックアウトの時間が迫っていることに気付きました。コロンビアブラザーとCINDYは何か英語で話していましたが、ナンチャイは分かりません。


 時間が気になるナンチャイでしたが、どうやらコロンビアブラザーは、手に入れた1,000$コインを1枚崩し、100$一点賭けを16か所賭けろというのです。

 それは名案だと思ったナンチャイは、言う通りにしました。

 当たりました。

 また2,000$も増えたのです。
 流石に三回目ははずれましたが、手元には1,000$コインが5枚も残っています。

 でも時間が来てしまいました。

ナンチャイ

Thank you♪

 CINDYに100$コインをチップとして渡して去ろうとするナンチャイ。(まぁカジノに入るって分かってんだけど)すると、コロンビアブラザーが身体全体を使って制止して来た。

コロンビアブラザー

Brother!
Brother!

 実は途中から感づいていたんですが、ナンチャイが大儲けすればチップにありつける考えだったのです。まぁ、これだけ露骨で必死になってるし、そもそも2回目の当たりはブラザーのお陰なので気持ち良く100$渡してやりました。

CINDY

See you again♪

 CINDYからの挨拶が嬉しくて嬉しくて、そんな若かったナンチャイも挨拶を返した。

ナンチャイ

See you again♪

 島耕作のようにはいきませんでしたが、ナンチャイのラスベガスの旅はここまでです。余談を交えればまだまだありますが、それはまたの機会に。

【最終結果】

1週間のちの帰国後
円安になっていて
レートもよく
1$=122円

超ラッキー♪

最初45万だった資金が

旅費+飲食+観光+お土産
+ギャンブル代
全て払った後、換金したら

70万あり、
いい思い出でとなりました。

See you
again♪

最終話2 『ラスベガス・ダイブ』

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