* * *
ラムディッシュ宅
* * *
* * *
ラムディッシュ宅
* * *
えーっと、グリモリテント、グリモリテントっと……。
ミリオンソードの裏尾根から戻ってきた
ラムディッシュさん。
お家で何やら探しものです。
おーい、うちの備蓄品のグリモリテントってどこだっけ?
はいよ、持ってきたよ。
うちにあるのはこの2つだね。
お!さっすがエレナ!
あんた、下山するなり忙しそうだねぇ……。
なーに、ちょっくらジョルジュ・サンドまで野暮用でさぁ……。
ジョルジュ……ってあんた、あんな過酷なところに行くつもりかい!?
そうさ、勇者様の手伝いでな。グリモリテントも3人分必要で、今勇者様達が街で工面している。足りない分はうちの備蓄から持ち出すって寸法よ。
あんたが……冒険の旅に?
ねぇ、あんた……、それは断れないの……。あんたには冒険は向いてないって……。
それにアタシ、嫌な予感が……。
なあに、大丈夫だって。
今回の登山で俺は一回りも二回りも大きくなったんだ。戦闘になったって俺が蹴散らしてやるってぇの!
本当に……?
もちろん!
絶対に……無事で帰ってきてよ……。
心配すんなって!
ただいまー!
街にあったのは2つだけでした。
十分十分!
うちにも2つあったから3人分には足りてるさ。よし、行くぜ!
じゃあな、エレナ。
またちょっくら留守にするぜ。
今回は流石に一日とかでは済まないと思うが……。
気をつけて……。
ああ!
トロワの羅針盤
* * *
ヴォルク家
* * *
そこまで知ってしまったか……。
あんたらの事を疑っていたわけではないが……。
いや、それはウソか。
信頼しきってはいなかった。
ヴォルクさんって……何者なんですか?
太陽侯の……ディゾネの双子の弟さ。
双子の……。その割には……。
あんまり似ていないとか言わんでおいてくれ。これでも気にしているんだ、影武者の役目も務まらんでな。
す、すみません……。
じゃがな、この細身の体も使いようでな。
全盛期のワシの電光石火の進撃は、風のヴォルクと呼ばれ恐れられたものさ。
へぇ……。
……そして……当然、このワシもアインスタークの討伐隊に当てられていた。
……。
あれは3年前……。
アインスターク討伐に向かったディゾネとは別動隊で、私も少数の軍を率いてアインスターク城の攻略にあたっていた。
ディゾネが揺動をしかけ、そのスキにアインスタークの懐へ忍び込み首を取る。それがその時の作戦だった。
ところが、どれだけディゾネが揺動を仕掛け続けても、アインスターク打倒の報はそのもとに届かなかった。
なぜだかわかるか?
ディゾネさんが……アインスタークに負けてしまったから……?
それなら……まだ良かったのかもしれないな……。
ふぅ……。
ため息を付いたヴォルクさんは
しばらく窓の外の空を眺めます。
そして……。
一つ、大切なことを伝えておこう。
ピクッ。
と、再び口を開きました。
『信心の鏡』はトロワが所持している。
は!?
え!?
唐突に何を言い出すかと思えば、
トロワが『信心の鏡』の所持者だと!?
一体どういうことだ、露天商!
どうしてそれをひとりで抱えていた!?
そして、なぜお前がそんな事を知る!?
ふむ……。
なぜ、か。
一つ。『信心の鏡』の紛失は、アンゲドルバの求心力が落ちる。それを回避したかったのだ。
実際、この国はギリギリの所で回っている。ムーンドルバの元に神器がある事は民の意識に関わるのだ。
夜月侯のやつ、強がっておったか……。
二つ。トロワは言霊を操る能力を持つ。
やつに不利な事を口にすることで、ヤツに気づかれてしまうのだ。
だから、おいそれ語れなかった、と。
バカな、万人の会話を監視しているとでも言うのか!?
もちろん、万人の監視をしているわけではない。
トロワは略奪と封印の邪神。
やつはあらゆるものを奪いて封じ、羅針盤として利用する。そして、その羅針盤が監視され続けるわけだ。
……羅針盤とはなんなのだ、露天商?
……。
……あんたらの力は確かなようだ。
だからワシは安心して口にすることが出来た。
……む?
その時、ヴォルクさんの表情が
苦痛に歪みました。
グッ……。
大丈夫ですか、ヴォルクさん。
うずくまったヴォルクさんは、
懐から何かを取り出します。
いいか、弱点はこの宝玉だぞ!
それがコアだ!
どうしたんですか、突然……。
それが一体何の弱点なんですか?
コアを叩けば機能を停止すル。
チュウチョすルでなイ!
というと、ヴォルクさんは
その小さな宝玉を飲み込みました。
すると……。
あぁァァァ!!!!
雄叫びを上げたヴォルクさんの皮膚が
みるみる硬質化していきます。
アアアァアァァ!
風のアーク=ヴォルク
アーク=ヴォルクが現れた。
ヴォルクさん!?
つづく
【勇者勇の装備】
レベル :24
めいせい :312
ぶき :新品の短剣
よろい :鋼鉄のよろい
かぶと :銀の額当て
たて :なし
どうぐ :野ばらのペンダント
焼豚×2
焼きとり×2
霊薬草×5
淡水ザメの煮凝り
淡水ザメの骨
淡水ザメの牙
黒王の羽
いつもの額当て
王の冠
カジノコイン×2560
グリモリテント×3
なかま :[泉守]ダイ
[もふもふ]もふもふ
[魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ :ファイアブレス
トキシックブレス
釣り
カン
介抱
じょうたい:モテモテ
【シーラの装備】
レベル :36
めいせい :7240
ぶき :いつもの本
よろい :いつもの服
かぶと :いつもの飾り
たて :なし
どうぐ :やくそう×94
イーサ薬×9
おみやげ×99
ガラスの破片
なかま :大魔導ソルフェージュ
[コボルト]ライル
とくぎ :しょうかん
値切り
冷やかし
虫の知らせ
ディゾネの思い出
寒さに耐える
好奇心
ギーズの想い
じょうたい:真パーティーリーダー
クロニフィカント