今日に至るまでの一か月半。
だっふんだ
今日に至るまでの一か月半。
とある町の精神科から、
大学病院に場所を移して続けてきた
投薬と睡眠療法（ひきこもり）に加えて、
MRI検査、採血などなど様々なハードルを
乗り越えてきた
うつ病患者のマリナーラ。
彼女にとうとうこの日がやってきた。
rTS療法
言い換えると右脳と左脳交互に
電気を流して、
停滞している脳信号を
呼び起こすという療法。
つまり脳みそ電気ショック療法です
詳しくは下のピッツァ缶をクリックするとエピソードに飛びます
頑張れマリナーラ！の巻
頑張れマリナーラ！
その回で書き忘れたことを
一つ添えると
先生、頭に電気流して、頭おかしくなったらどうするんですか！？
大丈夫。もうすでに頭おかしいから電気流すんですよ。だからこれ以上悪くなることはないです
と精神科の先生にたしなめられたそうな。
因みにこの療法を普通に保険だけで
やると二か月くらいの
入院治療扱いとなり
ウン十万掛かるので、
橋本家は治験として本件を
受ける手筈で臨みました。
格安ではありますが
他の臨床実験系の治験と違い、
治療内容が高額なので
やはり最低限の交通費負担等々は
発生してしまいました。
ご興味ある方は参考までに！！
基本的には病院以外ずっと家に
引き籠っている妹マリナーラが
サボらないように通院に
付き添うのが兄ピッツァの務め。
来る電気ショックの日も当然帯同。
前日に
明日死ぬかもしれないから最後の晩餐な
とスーパーから大量の
半額食品を並べて帰宅したら
手術の前日22時からは何も食べちゃいけないから要らない
あ、うん。そっか
そして迎えた当日。
大学病院に行き、採血を取った後、
なんとか電磁波室という
拷問…手術室に連れられるマリナーラ。
自分もその様子を室内で
見守る許可を得る。
本来は緩く長く電気を流
す60分コースと、
激しく短く流す１０分以内コース
に別れるのだが、
抽選で妹は後者を選ばれた。
マシンフォルムは例えるなら
歯医者さんのリクライニング式
の治療台に近い。
予め別の診察所で作ってきた、
電気を当てるポイントを
明確にするためのスウィムキャップを被り、
キャンプの飯ごうみたいな形の
機器をその照準にピタリと当てる。
実際、初めて受ける方でショックのあまりにのけぞる人もいます。その時は遠慮なく言って下さいね。カラダに害は無いので、一週間くらいで慣れると思います
コクリ。
ではテスト電流をします。刺激に併せて指が動くかをチェックします。では、３，２，１
…
ビクン。
体は微動だにせず、
妹の指先だけが動く。
まるで理科のカエルの電極実験みたいだな。今どきの生徒はやった事あるか知らんけども
テスト終了。
どうでしたか？痛くなかったですか？
めっちゃ痛いです
でしょうな。ぷぷぷ
はじめは慣れてもらうために１．０倍。明日は１．１倍。明後日の１．２倍が基準値で、ここまで持って行きます
では本番いきます
パチパチパチパチ。
漫画みたいな、ブランカみたいな
骨が見えてビリビリ！
っていう感じでは当然なく、
静かにエイトビートが
刻まれるような感じだった。
右脳1分間。
左脳4分間。
微妙にピッチが違う。
手術直後。
どうよ具合は？うつ病一撃で死んだ？
頭の表面も中身もめっちゃ痛い。この痛みの範囲から自分の脳みその大きさが分かった気がする。こんぐらい
と手でこんもりジェスチャーする。
お、おお。それは知らんけどな。他は大丈夫？何ともない？まっすぐ歩ける？
ちょっとフラフラする。あ、何か口からめっちゃ泡出てる
マジか！それ気絶寸前だったって事？
なのかなあ。先生にそのこと言ったら、緊張じゃないかって言われたけれども
あと左脳の方を長くやった分。左脳が痛い。もげそう
こわっ！とりま下の階のファミマで何か飲んで休んでから病院出た方が良くない？
という流れで、
自分は妹にミルクココアを
奢ってあげた。
イタ！糖分が脳に入ってきて痛い
すげえな。試合後のプロレスラーのバックステージよりも過酷な状況なのな
こんな流れを妹はほぼ週５で通い、
一月中旬くらいまで行うのだそう。
（手術は来年まで）続く
