アンノンを倒して落ち着きを取り戻して静けさが戻る。藤松は転がっている金属バットを拾い上げると二人に向かって話しかけた。

藤松紅

なあ、これからどうする?

 別れた鮫野木、雪音と久賀の友達である六十部紗良の三人を探していてる最中で理不尽なことに謎の女性にアンノンを呼び出されて襲われた。どうしてアンノンを呼び出せたかわからないがどうにかアンノンを倒せた。

 こんな事もあって何をするか戸惑っていた。今までに体験しなかった恐怖が判断を鈍らせている。今後の行動を勝手に決めるわけにいかなかった。

久賀秋斗

うーん、うちとしてはサラッチを探したいね。もちろん後輩ちゃんの友達もね

久賀秋斗

ほら、あの三人がどうのこうのって言っていたじゃん

久賀秋斗

もしかしてサラッチと友達のことじゃない。これはどうにか合流するしかないって、なんかヤバそうだし、早めに合流した方がいいしょ

久賀秋斗

……まぁ、気になることもあるけど今考えても意味ないって感じだし

 久賀は別れた三人を探したいようだ。

 心配としたら謎の女性が言っていた三人が鮫野木淳、小斗雪音、六十部紗良のことだとしたら襲われてないかと頭をよぎる。

凪沙新吾

僕はどうしていいかわからないよ。でも、あの女の人、気になるとこ言ってたな

藤松紅

気になることって何だ?

凪沙新吾

うーん、通り過ぎる時にぶつぶつ何かと言っていたよね。その時にカゴメ中学校って言ってた気がするんだけど、知ってる?

 凪沙は謎の女が通り過ぎる時にぶつぶつと聞き取りにくい小言からカゴメ中学校と言う単語を拾っていた。

 あの人の口にした言葉に何か意味があるかもしれなかった。

藤松紅

ここら辺にカゴメ中学校なんて無いぜ。聞いたこともない

凪沙新吾

そうか、それじゃあ僕の聞き間違いだね

 緋物市にカゴメ中学校と言う名前の中学校は存在しない。

 聞き間違いと思いかけた時、久賀が勢いよく声を上げる。突然、大声を上げるから驚いてしまう。久賀は軽く誤り説明をする。

久賀秋斗

聞き間違いじゃないし、うちもきこえたんだな。ナッちゃんとは違うけど向かってるって

久賀秋斗

ついでに、カゴメ中学校知ってるんだわ

藤松紅

えっ、カゴメ中学校なんてあるのか

久賀秋斗

当たり前じゃん。そのバットとかカゴメ中学校から持ってきたし

 藤松の問にあっさりと答えた。

 久賀の話だと六十部紗良を探し歩いている最中で偶然見つけたそうだ。興味本位に探索をしているさいに金属バットを手に入れた。丁度いい寝床もとい保健室で一晩寝たそうだ。

 そして次の日に藤松と凪沙と出会った。

久賀秋斗

そんな感じ、やっぱりあそこには何かあるんじゃねぇ

藤松紅

何かって?

久賀秋斗

それはサラッチに会ってからサプライズってやつ

久賀秋斗

行ってみるのもありかな。後輩ちゃん達にも見せたいし

藤松紅

見せたいものねぇ……

 久賀は何か隠しているようで話してくれそうにない。仕方のないので藤松は意見を纏める。一つは鮫野木、雪音、紗良を探すこと、二つはカゴメ中学校に行くことの二つだ。

 どちらにしても良いのだが久賀が謎の女から聞いた「向かってる」が誰の事を指しているかを考えた。すると答えは一つしかない。

 話し合った結果、カゴメ中学校に行くことになった。確実な情報ではないが別れている三人と合流する可能性があるからだ。謎の女のこともあって早く安全を確認したい気持ちもあり小さな可能性に賭けることにした。

――とあるネットカフェ個室。

 吉良正和は緋山廃墟被害の解明に協力してくれる人物と連絡を取っていた。以前から緋山廃墟被害の事を調べている人物のようで怖いぐらい情報をもらっていた。

 吉良が所属している研究機関よりも詳しい情報を握っていて警戒心がなかなか溶けないでいる。

 そんな相手から直接話したいと連絡が来た。会うことに否定ではないが断ることも出来ず返事を出せずにいる。

吉良正和

さて――どうする

 研究機関のこともあり下手に動けない。しかし、子供達を救うには接触するべきだう。

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