レックス

ふぅー……

すー……すぅー……

レックス

やれやれ、そんなに疲れていたなら先に休めば良かったのに……

レックス

…………いや、それはないか。フェンにとってルーク君は大切な存在、放っておけるわけないよな

レックス

…………

レックス

フェン。君はどうして、そんなにもルーク君に"こだわる"?

レックス

君と彼は、ただのパートナーだ。それ以上の関係にはなれないよ、絶対に

レックス

それなのに、なぜそこまで……執着する?君は、何を考えているんだ?

すぅ……すぅ……

レックス

………………

レックス

やれやれ。ここまで無防備に眠られてちゃ、俺に男としての魅力がないみたいだな

レックス

こう見えても俺、街じゃあそこそこにモテるんだよ?

レックス

……フェン

レックス

………………

レックス

それじゃ、ルーク君を運んでくるよ。おやすみ、フェン

レックス

よくよく考えたら、アレって傍から見たら"男が熟睡している少女を襲おうとしている"、って感じじゃないか!?

レックス

ハ、ハヅキに見られていなくて良かった……

レックス

今回はちょっと近すぎたけど……大丈夫。ちゃんと距離は保てている

レックス

真実が分かるまで、あんまり目につくような行動は避けるべきだな

レックス

全てが分かるまで……彼女のことも、俺自身のことも……

ハヅキ

ワレに見られていなくて良かった、とな……?

レックス

ハ、ハヅキ!?!?なんで起きて……!?

ハヅキ

ネネが部屋に運んでいる途中で目が覚めてしまってな、こうして寝ずに迎えに来たんじゃ

レックス

そ、そう……

ハヅキ

なに顔を赤らめておる。気色悪いぞ

レックス

気色悪いって……

ハヅキ

ルークを部屋まで運ぶんじゃろ?早うしてくれ、もうワレは眠い

レックス

先に眠ってても良いよ

ハヅキ

うむ……気が向いたらな。早く行ってこい

レックス

はいはい

ルーク

ん、ぅー……?

レックス

あ、ごめん。起きちゃった?

ハヅキ

おはようさん、ルーク。夜じゃがな

ルーク

……あれ、フェンは?

レックス

………………

レックス

フェンなら部屋で眠っている。君の治療中に眠っちゃって、ついさっき運んできたところだよ

ルーク

そうか。ありがとう、レックス

レックス

うん、どういたしまして

ハヅキ

疲れておるじゃろう、レックスにおんぶでもさせてもらえ

ルーク

いや、大丈夫だ。少し眠ったら、なんだか体が楽になった。自分で歩いて行くよ

レックス

そっか。じゃあ、今日はゆっくり休んでね。ルーク君

ハヅキ

ああ。ご苦労であった、また明日の

ルーク

ああ、おやすみ。レックス、ハヅキ

ルーク

あ、そうだ。レックス

レックス

ん?どうしたの?

ルーク

フェンに、何もやっていないよな?

レックス

…………

レックス

何もするわけないだろ

ルーク

ああ、そうだよな。じゃあ、今度こそ……おやすみ

レックス

……………………

ハヅキ

……。レックス、ワレ達も眠るぞ

ハヅキ

明日は話すべきことがたくさんある、質問されることも多いじゃろう

ハヅキ

……口が疲れる日になる、もう何も話さずに眠ろうぞ

レックス

……。ああ

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