ヒナタ

アルド……

レイス

っ…………

レイス

だ、大丈夫だって!

ネネ

ええ、あちらにはルーク様がいるんですもの

レイス

そうそう!無事に決まっているだろ

ヒナタ

でも……でもぉ……

そんなに心配ならば、降りてみてはいかがです?

ネネ

!!

レイス

だ、誰だっ!?

お二人とは、初めましてですね

ヒナタ

あ、あの時の!

またお会いできましたね、ヒナタさん

レイス

ヒナタ、こいつ知ってんのか?

ヒナタ

……少し、話をしただけピョン

はい、その節は……

ネネ

……だからと言って、警戒を解く理由にはなりませんわ

レイス

だな。お前、名前は?

名乗るほどの者ではありません

ヒナタさんの友人、それだけでは駄目でしょうか?

ヒナタ

友人、ピョン……?

ネネ

……構いません

ネネ

ですが、ワタクシ達は"名乗って欲しい"と思っていますわ

ネネ

ワタクシ達も"友人"になりたいですもの、ね?

レイス

ああ、その通りだ

やれやれ、面倒な方たちだ

ワタシの名前より、今のアナタ達は確かめなければいけないことがあるのではないのです?

レイス

…………

ヒナタ

何か、何か知ってるピョン……?

ええ、一つだけ

ネネ

確かに……ワタクシ達には確かめなければいけないことが、いくつがありますわ

ふふ……友人のヒナタさんのために、今回は無償で教えて差し上げます

レイス

無償?どういうことだ?

1階の、アナタ達が入ってきた扉がありますね

鍵はもう、かかっていませんよ

ネネ

……え?

今なら外に出て助けを呼ぶことができる、って言っているんですよ

レイス

なっ!?

ヒナタ

アルドを、見捨てろって、ことピョン……?

いいえ、違います

三人で助け出すのは大変でしょう。誰か、お知り合いに頼るべきだと言っているのですよ

頼ることは大切ですからね

ネネ

……一理ありますわ

ヒナタ

ネネおねーちゃん!?

ネネ

今のワタクシ達には、三人を助け出す力がないですわ

ネネ

それに、悔しいですけど……もしモンスターが出たりしたら、やられてしまいます

レイス

そこはネネがいるから、大丈夫だろ……

ネネ

一度外に出て、アルマを頼るべきですわ

ヒナタ

だけど、その間に何かあったら……アルド達は……

大丈夫ですよ、ヒナタさん

ヒナタ

え?

ワタシがここに留まって、その人達を探します

レイス

馬鹿言うなよ!お前みたいなモヤシに、そんなこと任せられるか!!

それは心配ですか?優しいのですね

大丈夫ですよ、これでも修羅場はそこそこ潜り抜けてきたんです

ネネ

……信じられませんわ

本当に面倒な方たちだな……

ネネ

ですが、ここで言い争っている場合でもないです

ネネ

ワタクシ達は一度外へ出ます。情報提供、ありがとうございます

レイス

本気かよ、ネネ!!

ネネ

本気ですわ。アルマに、ハヅキ様に助けを求めましょう

レイス

……そう、だな

ネネ

それでは、さようなら。"名無し"さん

はい、またいつか……

ネネ

どうして彼は、ワタクシ達が"鍵がかかっていて出られない"と、分かっていたんでしょうか

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